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「#幼馴染」のBL小説を読む
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かたぐるま


! 会話文のみSS
! 少女提督(出番なし)


― ― ―


「ちょっと那智あなたどういうつもりなのよーっ!!」
「……一体何事だ足柄。騒々しい、もう少し静かに廊下を走って来るんだ」
「あ、ごめんね今度は気をつける。……ってそうじゃない!那智、あなた、提督を肩車してあげたことがあるのね!?」
「む?………ああ、そう言えば以前一度、手の届かぬ書棚の本をどうしても取りたいと言ってしたことがある。私が取ってやると言っても聞かなかったのでな。それがどうかしたのか?」
「どうかしたのよ! さっき提督が戸棚の上にあったお菓子を取ろうとして困ってるみたいだったから手を貸したの!」
(……もしやそれは妙高が提督の虫歯を危惧して隠してあった物では…?)
「聞いてるの那智?」
「ああ聞いている」
「それでね、私、提督に肩車をしてあげたの」
「それで?」
「そしたらね、提督ったら私になんて言ったと思う!? 『足柄ありがとう。でも那智の方が安定感あったよ』って!!」
「………つまり?」
「那智は今日この時から私のライバルよ、ライバル!提督に"私の方が安定感あるね"って言われるようになるまで、私あなたのことを目標に定めて、毎日の訓練を足腰を重点的に鍛えるメニューに変更するから! 早速トレーニングに行ってくるわ!」
「…そうか、強さを貪欲に渇望するのは良い傾向だ。その調子で励んでくれ」
「ええ、見てなさいよー!」
「提督に見ていてもらわなくていいのか?」
「あっ そうよね提督に……ううん違うわ!努力ってのは過程を見せるものじゃない、努力して打ち出せた結果を披露するのよ!」
「 そうだ足柄。今日の昼餉はなんだ?」
「カツ揚げたからそれ食べて!」
「ありがとう、足柄」
「そ、それほどでもないから!」



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