▼ 清く正しく美しく
「ドフラミンゴ、今日も仕事はないんで?」
「ないな。 何でだと思う?」
「いやー、オレには解らんなぁ 何でなんだ?」
「フッフッフ、ナマエはなーんにも気にしなくてイイんだよ」
「そうか。ドフラミンゴがそう言うなら、オレもそうしよう」
そっちが訊いてくれ、と促したと言うのになぁ
意識的には、ドフラミンゴがナマエに抱きついているのだけれど
ドフラミンゴの体の体積(主にモサモサ)のせいで見た目にはナマエがドフラミンゴに埋もれている、と言うのが正しかった
桃色の羽がナマエの鼻筋を擽りこそばゆいのだが、少し距離を空けてくれないか、柔らかく離れて欲しい旨を伝えてもドフラミンゴはより一層抱きつく力を強めるだけで退く素振りは見せないでいる
前までは忙しそうにあっちの島からこっちの島へ、たまに海軍に立ち寄って次はそっちの島へ、と動き回っていたドフラミンゴだったが、
ここ最近暫く、頻繁にドレスローザの市民街に建つナマエの家に顔を出すようになった
ビジネスに一段落打つことが出来たのだろうか?と訊いたことはあったが、
ドフラミンゴはいつも笑うばかりでナマエに詳しいことは何も教えて来ない。
それでもいいか、とナマエは思う。別に、大して興味はない
「今夜も忙しくないのか?ドフラミンゴ」
「あァ」
「なら、久しぶりに食事に行かないか?美味そうな店が近所に建ったんだ。何だと思う?」
「フフッ、おれがオーナーんトコだろ?」
「正解だ。 すぐ近くに美味い店が出来て嬉しいぞ」
「そりゃぁ良かった。不味い食生活ばっか送ってる不健康なナマエを哀れに思ったおれからのプレゼントだからよぉ、フッフッフ」
「ありがとうなードフラミンゴ。行こうか」
「付き合ってやるのも駄目じゃねぇ」
「そうか」
ドフラミンゴが新たに建設したレストランが建つ前に、あの土地で商売していた宝石屋は何処に飛ばしたか。ドフラミンゴが権力を振りかざして立ち退きを迫ったって、誰も彼を責める者は此処にはいない。ナマエが勘付くこともないだろう。大体にして、他のことをどうでもよくがる男だ。ドフラミンゴがそんな彼の為に、あらゆる方面に根回しして共に過ごす時間を作ろうと、これまたナマエが気付くこともない。空しい?とんでもない!ダイスキな人の為に動いている時間は、たまらなく至福じゃあないか!
「フフ、フッフ、フッフッフ」
「ドフラミンゴ?何がそんなに面白いんだ?」
「この時間すべてがだナマエ」
「そうか。楽しいか」
「あァ、楽しいねェ」
「そりゃぁ良かった」
「よかったって、本心で思ってるか?」
「思っているとも」
「そうか!」
それならば良し。ナマエが応えてくれるだけで幸せ
今度は何をどうしようか。
こうなれば、ナマエ専用の軍艦を拵えてやるのもイイかもしれない
ナマエの為だけに造った船で、最近になって賑わいを見せる温泉島に旅行するのも、たまらなくソソるだろう
ああ笑いが止まらない
清く正しく美しく、汚れている
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▼男主×ドフラ ドフラミンゴが権力を駆使してほのぼの
リクエストありがとうございました!
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