8万企画小説 | ナノ
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -


▼ 口から「好き」が零れてますよ

*過去/20代の男主とドフラミンゴ
*モブ視点











「ナマエ!次はどんな事業開発に着手すりゃあイイと思ってる?」
「んーそうだな、温泉とかいいんじゃないか?」
「よぉし、次はホテルだ!」
「あれ?」




この何気ない2人の会話だとしても、部下達は(イチャつかないでくれぇ…)と顔を暗くさせる。
ドフラミンゴとナマエと言う男2人に関しては、それだけだった



「おまえなー…いきなりホテル建設とか調子ついてんじゃないぞ?コケた時に大損だろうが」
「やるんならド派手にやんねぇとつまんねーじゃねぇか!」
「ダメだ。手堅く温泉から行こう」
「年寄りくっせぇ」
「老人からおびき寄せてその孫に手を伸ばし行く行くは家族連れを狙ってじょじょに儲けるべきだ!」
「みみっちぃ!却下ァ!」
「却下阻止だ!」
「却下阻止を阻止!」




事務所の共有スペースで堂々とじゃれ合わないで貰いたい
幾ら我々部下達がドフラミンゴとその自称秘書のナマエの2人を慕って傘下に下ったとしても、大の男2人のそんな光景を見せられたら誰だってどよんとしても可笑しくないはずだ


ナマエ曰く「趣味の悪い」サングラスの奥のドフラミンゴの目が、喜色に染まっているのがありありと窺える。もしかしたら目の形をハートにさえしているのかもしれない
昔馴染みらしい2人の内、ドフラミンゴの方がナマエを好いているのは公然の認識だった
ドフラミンゴが分かりやすいのではない、わざと分からせているのだ



「いいかドフィ お前がどれほどのスペースを使ってホテルを建てようとしてるのかは知らないがな、今のオレ達に広い土地を購入する財力なんて」
「無いのか?ならまた奪って来るだけだな」
「金も無いのに提案するな!そう言うのを"取らぬ狸の皮算用"って言うんだ!」
「へぇ、ナマエはやっぱ物知りだな」
「そ、そうか?それほどでも」
「じじ臭いことをよぉく知ってる」
「ほー?」
「フッフッフッフ」




ナマエに頭を掴まれ凄まれていても、ドフラミンゴは尚楽しそうに笑っているのだから、
狙ってやってるんだろうなきっと、と言うのが我々の間で出された結論だ



「ナマエ、ドフラミンゴ、結局話はまとまったのか?」

臆することなく2人の間に割って入って行った部下――ヴェルゴの言葉によって、あぁ、と2人はようやくになって離れた

「まとまってねぇーんだよそれが、ドフィが我侭ばかり言うせいで」
「だーからおれはカジノにしようってちゃんと提案してっだろ」
「さっきはホテルって言ってたろうが!!」
「んー、覚えてねーな」
「すっ呆けるな!その顔腹立つ!」
「ナマエの好みの顔してるだろ?」
「どぅお…!お、おま…!」
「おやぁ?否定はどうしたんだぁ?ナマエ?」



これだ
どうしてこの2人はお互い好き合っているのに恋人ではないのだろうか
頭がキリキリ痛む



「それで、結論は?」

「…じゃあ、カジノで行くか」
「やりぃ!」
「了解した」






ヴェルゴの意思は鉄か鋼で出来ているのかもしれない。
我々には到底成せぬ言動だ。
あの2人の間に何事もないように割って入っておいて、何故ああも涼しい顔が出来るんだろう
口に唐揚げの食べかす付けてんのに





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▼男主×ドフラミンゴで周りの人達がやきもきもだもだする 愛寄り
リクエストありがとうございました!






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