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▼ ホールド通告

「交換条件だナマエ」
「ほう」
「ナマエがおれをお触り1分ごとに、1時間おれがナマエをハグ」
「"交換"条件…?」




なんて対価の取れていない条件。天秤も真っ青な傾き具合だ
ローの背中と腰に回っている手だってロー自らがそうさせたモノで、オレの意思は何ら関与していない。なのに刻一刻と時間は刻まれ、オレに課せられている条件とやらは進行中らしい。ニヤニヤと愉悦に浸っているローに申し訳ないのだが、1つ問いたい。
こんな事をしてて、楽しいのか?




「あぁ楽しいな」
「マジで…?」
「ほうら5分経った。おれは本気で5時間ナマエを拘束するぞ」
「折角島に上陸してるのに、オレそんなに拘束されんの? 街へは?酒場は?女の子は?」
「ぜんぶ没収する」



やばい、ローの目は本気である。
オレがこの船に乗り、ローが船長である限り、彼に逆らう手立てなんてない。
そしてオレの体内時計が狂っていなければ今また1分経った。更に1時間延長された。このままでは本当に、島に滞在してる間ずっと出不精のローと共に船で数日を過ごすハメになる。女、女、女。久しぶりの女の子を堪能したくてウキウキしていた2日前のオレよサヨナラ永遠に



「おれといるのに、他の人間のこと考えるなんざイイ度胸だなナマエ」
「な、なぜわかった」
「好きなヤツのことなんて何でもお見通しだ」




言われると嬉しくなってしまう言葉なはずなのに、
それを言っているローの目が含み笑いに満ちているから素直に喜べないんだ。


ローは、すごく勿体無い。黙って本でも読んでいればインテリイケメンだし、
黙って壁に寄りかかっている姿はクールイケメンで、
なのにオレと言う男を好きだと言う時点でナニかがとても勿体のないことになっている。あとそれと、



「せっかく綺麗な顔してるのに、隈がジャマしてるんだよなぁ。コレさえ無くせば、今よりか少し若く見られるかもしれねぇのに」

「………本気で言ってるか?」
「?ああ いっつも思ってんぞ」

「……そうか、つまり」
「ん?」
「いつも、おれの事を考えてしまってしょうがない事になってるってことか、ナマエ…」
「ん!?な、なんでそうな、」
「ジャスト10分 まだまだ離さないぜ、ナマエ」




おれをお前のモノにさせてやるから、もう他の人間のこと見るなよ ナマエ




……それなんて束縛発言?





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▼乙女なローと一日中イチャイチャするタラシ男主
リクエストありがとうございました!





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