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▼ こいつを愛するのが難しい



「バカ若ァー! アンタと言う人は、またオレの女寝取ったな!!」
「フッフッフ ナマエ、勘違いすんなよぉ? "アッチ"が"コッチ"に来たんだ」
「ええぇえルビー何故なんだ…!オレと君は愛し合ってた筈じゃ……!」




娯楽場に駆け込んで来たナマエは、ドフラミンゴの胸倉を掴んでいた手で自分の頭を抱えた。なぜなんだルビーどうしてどうして、と恋人だった女の名前を空呟いているナマエを見て、ドフラミンゴは心底愉快そうに笑っていた




「ルビーもレッサーもチリーもアンデスも取りやがって!
 そしてジェームズは何処へトばしたんだ!」
「あの男なら、今頃崖の下で冷たくなって鷲に突っつかれてるぜぇ」
「ジェームズ!!!」



死体を探しに行こうとしたナマエの身体を引き止める

ルビーもレッサーもチリーもアンデスもジェームズも、皆ナマエの恋人だった者達だ
人に好かれる性格をしているナマエは、恋人にも恵まれる。
とても幸せそうに恋人と過ごしていた。「ああ、新しい恋人?可愛いぞ〜」とニヘラと笑っている顔が面白くも腹立たしい。
だからドフラミンゴはナマエをからかって、分からせてやっているのだ
お前が愛すべきなのはそっちじゃないぞ、と



ルビーもレッサーもチリーもアンデスも引き離してやった。どうせ誘われれば答える程度のろくでもない女ばかりだったのだ。ナマエに不釣合いにも程がある。殺すまでもなかった。今頃どこかの路傍で倒れていることだろう

男のジェームズはナマエに気に入られた男と言う時点で既に腹が立っていた。
邸に呼びつけ、出会い頭に眉間に弾をめり込ませ部下に棄てさせたから、
あまり記憶には残っていない。思い出したくもない




「どーーして!こんな事ばかりするんだ若!」
「おれがいるのに、お前が他の人間を一番に仕立ててんのがムカつくんだよ」
「若は若だろう。オレが恋人を作ったってソレは変わらんでしょう。若は若で大切、恋人は恋人で大切」
「フッフッフ、ムカつく」
「は?」
「それが、ムカつくんだ」
「それ、とは……」



「お前は恋人を作るなって、言ったじゃねぇかナマエ フッフッフッフ」




理不尽極まりない言葉でも、ドフラミンゴが言う言葉なら正当になる

その言葉に対し文句を垂れようと、ナマエの言葉に意味は持たれないのだ




「……つまり若が言いたいのは、オレが他の奴のことを考えてる時間を自分に回せと…」
「ナマエにしちゃあ勘が鋭いじゃねェか!」
「そりゃあ、それに逆らいたくて恋人作ってるようなモンですから…」
「ア?」
「いえ、なんでも」







たった一人を想うことなんて、人間無理に決まっている

若は若、それ以外はそれ以外 スペースで区切って愛を振りまいて、

そして"たった一人"の存在を 見て見ないフリ





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▼男主×ホーキンス or 男主×ドフラミンゴ/竹林さん
リクエストありがとうございました!


文中に出た恋人の名前は全部フラミンゴの種類です





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