一匹狼が吼える


 海賊王に拾われた子の話。自分の島がわからなくて家に帰れない。拾われたのは随分幼いときだったから、自分の名前しかちゃんと覚えていなかった。推定でシャンクスと同じくらい。か、少し下。

 能力者で、イヌイヌの実 動物系幻獣種 モデル『フェンリル』を食べた。拾われる前からそうだった。大きな灰色の狼になれて氷と雪を操る。フェンリルは氷の上級精霊なので、能力の上下関係でいうと青雉のヒエヒエの実より上になる。二つ名は『氷雪の魔狼』

 ロジャー海賊団だから白ひげ海賊団と何度も戦った。交戦を繰り返すうちに、同じ幻獣種のマルコとの間に妙な絆が生まれる。最終的には愚痴聞き仲間。

 性格は冷めていて冷静沈着。シャンクスには「能力とピッタリだな!」って言われて、海賊王には「レイリーに似てきたなあ!」って言われる。でも心を許した相手には柔らかくなる。

 ある日新聞で自分の島が消滅したことを知る。島の名前は覚えてなくても写真を見て分かった。原因はバスターコール。帰る故郷を失い愕然とする。そんな時に海賊王が帰る場所をくれた。

 仲間の証として貰ったジョリーロジャー入りのロケットペンダントが宝物。昔は海賊王のビブルカードを入れていた。海賊王の死後はシャンクスのを入れている。辛辣な態度をとってしまうけど、シャンクスのことは認めていて、絶対的な信頼を寄せている。シャンクスはそれを分かっているから、どんなに突っぱねられてもめげない。

 海賊王の処刑の際にはローグタウンに居らず、ルージュの側にいた。だが海軍がいたため目立った行動はしなかった。

 ラフテルに行き秘密を知ったので、海賊王の意志を遂げるために人生を使うことを決意する。海賊王の処刑直後に、シャンクスに赤髪海賊団に誘われるが、"やるべきこと" を理由に返事は保留。全て終わったらきっと入る。

「よお、久しぶり!で、仲間にならねぇか?」
「まだ "やるべきこと" が終わってないんだ。てかそれ時効じゃない?」っていうのを会うたび繰り広げている。

 コラソンを殺されて1人彷徨っていたローを拾い、面倒を見る。見捨てることはどうしても出来なかった。だからローにとっての恩人になる。

 頂上戦争ではエースを氷漬けにして仮死状態にすることで、命を繋ぐ。ローに治療を頼んでエースは何とか生存する。そしてエースに生きる道を示す。

 白ひげの死を受け入れて、強くなろうとするエースの師匠になる。覇王色、武装色、見聞色、全てを使いこなす。元ロジャー海賊団なだけあり、鬼強い。そりゃもう強い。余談だけどレイリーに戦い方を教えてもらっていたから、ルフィの姉弟子になる。

 修業の合間にエースに海賊王のことを話す。
「あんたにとっては憎い相手かもしれないけど、私にとっては大恩人。あの人を敬愛する者がいることだけは忘れるなよ。私は、あの人こそが最高の船長だと思っている」
エースはこの言葉に海賊王に対する認識を少しだけ改めると思う。


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