獄寺隼人、来る!
最近のツナは可笑しい。良くも悪くも平々凡々だったのに、異常だと思うことがある。
この前の球技大会なんて、急に倒れたかと思ったら、その次のブロックでネットを超す大ジャンプを見せた。
ツナはどうしちゃたんだろう。
友達なのに遠く感じるなあ、なんて思っていると、先生が入ってきた。
一緒に来たのは銀髪の少年。イタリアからの帰国子女らしい。
「イタリア、か。」
自己紹介をした獄寺は自分の席には行かず、ツナの席に行き机を蹴飛ばした。
「でっ!」
「ツナ、知り合いなの?」
「ミラは俺にあんな知り合いがいると思うのかよ!」
うん、そうだよね。
なんかあったら言ってね、とツナに言ってから、ノートを貸した友人の教室へ向かった。
自分の教室に帰る途中、先生に捕まった私は資料室に来ていた。
何でも授業で使う物があるから、とってきてくれとのこと。
遅れて来てもいい、だそうだ。それでいいのか。
頼まれた物を持って教室に向かう。資料室は地味に遠いからいやだ。
ドォン!と、聞き慣れない音が聞こえてきた。
窓から下を覗くと、ツナと獄寺が対峙していた。
「嘘でしょ、爆弾……!?」
獄寺の持つ爆弾をパンツ一丁のツナが素手で消していく。
やっぱり私には、ツナの額に炎があるように見えた。
prev next