シキさんと後日談
「音駒高校、か。」

「どうかしたの?」

色摩の一人言に清水が反応する。

「あ、いや、私中学まで東京にいて、通っていた中学の近くにあったんですよね。」

「あ、もしかして、志望校だった?」

清水が首をかしげて聞いた。

「いや、志望校ではありませんでした。 中学、ちょっと遠いところ通ってて、バスか幼馴染の自転車に乗っけてもらいました。

だから、高校は2年前にできた新設校に行くつもりだったんです。」

色摩の顔は少しだけかなしそうだった。 だけど清水は深く追及はしなかった。

「でも、烏野に来てくれて嬉しい。今、凄く楽しいから。」

そう言って清水が笑うと、色摩もつられて微 笑んだ。

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