一番手:キャロ
気がついたらウォルフとウェルフの家で寝ていた。おそらくキャトの判断だろう。
「具合はどう?」
「ウェルフ、悪いな。迷惑かけた。」
「いいって!友達だし。ウォルフーキャロ起きたよ!」
ウェルフの膝枕でスヤスヤと寝息を立てていたウォルフが目覚める。アイマスクを外して眠そうな目をこすっていた。
「キャロくん、悪いんだけど早急に帰宅してくれないかな。」
そういえばこいつもいた。いつもラウに引っ付いてるケイトがなぜここに…。まぁ、予想はつくけど。
蹴られたら痛いよな。
「わかった。」
「サンキュー助かるぜ!」
「な!別にお礼を言われるようなことはしてない!おまえが蹴られようが俺の知ったことじゃねぇからな!」
ああ、またやってしまった気がする。最近図星を掘ることが多い。
「はは、まぁどっちみち蹴られると思うけど…。」
「?」
ケイトは遠くを眺めながら玄関に向かう。
「あ、どうせならウォルフたちも家くるか?」
俺の誘いに双子は嬉しそうに頷いた。
そして、四人で家の前まで来たわけだが、なんだか中が騒がしい。
ラウの声ともう一人別の知らない声が言い争っているのが聞こえる。それを聞いてか、ケイト焦ったように玄関を開ける。
「ラウ!」
「遅いぞ下僕!」
ケイトが吹っ飛んだ。
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