三番手:エンキ




ケントに散々からかわれて攻撃し続けていた俺の手が止まったのは、ケントに何かが飛びかかったからだ。
俺の攻撃を避けていたケントも、不意打ちのように俺の後ろから飛び出たそいつをよけることができなかったらしい。ざまあ。

「ケントぉお!!」

ケントに馬乗りになってるこいつは…たしか、B組のコテツか。問題児のひとりだったなこいつも。

「ちょ、コテツくん。重いって!どうしたの?」

ケントの上からいそいそと退きつつコテツは泣きそうな表情で話はじめた。

「またラウちゃんに逃げられた。」

ラウ?確か…C組の兎だったか?あいつについてもあんまりいい噂は聞かねぇ…。

「…じゃあ俺と遊ぶ名目でうちくる?」
「いいのか!?」

二人で話を進めてるところ悪いが、俺はまだまだ怒りが収まらねぇ…。

「まだ勝負の途中だろ!逃げんのかよケント!」

そう叫んだら、犬じゃなくて虎が笑顔で俺のほうに駆け寄ってきた。

「じゃあエンキも一緒にいけばいいじゃん!」
「はぁ!?」
「は?」

叫んだ俺もそうだが、ケントも唖然としていた。


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