四番手:ウォルフ



双子の僕らは違うクラスになる。まぁ、それはしかたないことだから互いにもう気にしてない。
ただ、昼は一緒に取ることにしている。ウェルフは昼休みになると必ず僕らのクラスにやってくる。

「兄ちゃん!キャロ!パン買ってきたぜっ!」

購買で昼を買う僕らは、交代で全員分買っている。

「ありがと、ウェルフ。」
「感謝しなくもないっ。」
「あははっ、素直にありがとって言えよなー。」

弟がわしわしとキャロの頭を撫でる。ウェルフはほんとにキャロの頭をなでるのが好きなんだね…。

昼食を終えると、外…廊下がなんだか騒がしくなっている。

「なにかあったんかな。」
「あんまりいい感じしないんだけど。」

ウェルフが廊下に出て行くのを、キャロと僕で追いかける。

「うわ…。」

キャロは嫌そうな声をあげた。そこで見たのは…

「ケントォっ!!」
「ちょっといい加減にしてくれないかな、エンキくん?」

学校一有名な喧嘩コンビだった。



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