三番手:ケイト



予鈴が鳴る前になんとか学校についた俺とラウは、C組の教室へと入る。

「おはようございますラウ様」
「今日も素敵ですっ!」

改めて思うけど、やっぱり異様な光景だよ…うん。
教室に入るや否やラウに挨拶してくるのは、ラウのファンクラブの皆様なのだ。
このファンクラブの会員の大半はラウに罵倒されたりなんだりして目覚めたとかそういう話なんだ。まぁ、つまるところ…こいつらみんなMだと思う。
ラウの荷物を受け取り、椅子を引いたり…ファンクラブよりも召使いだよ、これ。ラウってほんとドSな女王様だなぁ…。

「ケイト。」
「ん……な、なに?」
「なんでそんなに離れてんの?馬鹿なの?」
「馬鹿じゃないしっ!」

あのね…未だに慣れないんだよ…。教室でラウと俺が側にいると周りのみなさん睨んでくるんだよ!?
さらに名前を呼んだりされたら、ギリィって歯軋りまで聞こえるじゃん!怖いよ!

「へぇ…、僕の部屋で勉強教えて貰わないと赤点なくせに。」
「い、今それ関係なくね!?」

ああ!ラウってばわかってやってるね!!僕の部屋っていらないじゃん!周りの方々みんな睨んできてるんだけどぉっ!!
つか、八つ当たりなんだろうなぁ…あの虎…コテツくんもいい加減にしてほしいよ…。
ただでさえ、ラウは僕を見てくれないってのにさ。


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