二番手:ケント
全く、朝からゲームなんかしてたら遅刻しそうだったよ。
俺のクラスはB組。一部を除けば真面目なクラスなんだよ。
予鈴が鳴り、先生が出席と朝の連絡をしにやってきて、少したった頃。
バァアンッと激しい音とともに教室の戸が開いた。
「すんませんっ、遅れましたっ!!」
このクラスで一番の問題児。虎のコテツくんだ。
ちなみに俺も問題児に部類されてるみたいなんだけど、これはあの忌々しい猿のせいだ。
と、このつまらない猿の話は置いといて、コテツくんの話をしようか!
コテツくんが遅刻した原因はたぶん俺だね。俺がラウのこと教えたからさ。家に押しかけたけどはぐらかされたパターンなんじゃないかな。
そもそもなぜ俺が彼にラウの情報を渡したかと言うと、もちろんキャロをめぐるライバルを減らすためだよ!
ラウとコテツくんがくっつけば計算通りだよね。
そういえば、ケイもラウが好きっぽいけど…俺はケイの応援はする気ないよ。だってケイはいとこのくせに双子とか兄弟とかって言われるくらい俺と似てるからね。ラウといちゃいちゃしてたら吐き気がするよ…。
ま、名前がにてるせいもあるんだろうけど。
「ケント、おはよう…。」
コテツくんが先生に怒られたせいか、俺の隣の席に来た頃には少しげっそりしていた。
「おはよ、ラウは?」
「逃げられた…。裏口から逃げるとか…くっそー。」
まったく、コテツくんは馬鹿だなぁ…。ま、そこが彼のかわいいとこなんだろうけどね。
「また、協力してあげるよ、コテツくん♪」
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