二番手:キャロ
はじめまして…俺はキャロ。見ての通り猫だ。文句あるか?
とにかく、今…俺はイライラしてる!毎日毎日…なんであいつは起きないんだ!
バンッと、イライラをぶつけるようにそいつの部屋の扉を開くと、そこには幸せそうに寝る犬…ケントがいる。
こいつにしつこく誘われて、この一軒家で三人でルームシェアをしている。
「おい、いい加減起きろケント!」
「ふぇー?まだ眠いぃ…。」
そういって布団を頭からかぶってしまう。ケントはまぁ…悪い奴じゃない…が、こういうとこはムカつく。
「いい加減にしろよ!…うわっ!?」
そう叫んで、布団を剥がすとケントに引き込まれる。
「離せ!」
「やーだ♪」
またこいつは狸寝入りしてたのか!!
「バカ!」
「そのバカのために毎日こうやって起こしに来てくれて…キャロは優しいよね。」
「な!別に心配してたわけじゃ…にゃっ!!」
やたら力があるケントに布団に組み敷かれながら叫んだが、耳を触られて思わず悲鳴を上げてしまった。
「にゃっ…だって?可愛いねキャロ。」
「やっ、耳…やめ…ひっ。だれか、たすけっ…。」
耳の弱い俺はこうなると、相手のいいようにされてしまう。
「ちょっとケント!!僕のキャロになにしてんのさ…。」
低すぎない声でケントの部屋の扉をあけたのは、ルームシェアをしてるもう1人…ラウだった。
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