※お題の「返事はない」の土方目線です、
先にそっちを読んだ方が良いかも。













恋情なんて、疾うに捨てたはずだった。



だから、そんな目で見ないでくれ。













───なぁ。




あぁ、ヤツの声が震えている。眉も下がり、なんとも情けない。
さっきまでは強気で俺を押し倒したくせに。
キスまで、してきたくせに。


口を拭うことすら銀時に手を押さえられているから出来ない。


「なんで俺らこんなことなってんだろ」
「知るか」


だいたいお前が仕掛けてきたんだろ、という言葉は呑み込んだ。

万事屋は別に答えを聞きたいわけじゃないのだ、多分。
敢えて言うのなら、言い訳を探している、といったところか。




「あー…えっと…」



困っているのか、万事屋は言葉を詰まらせる。
仕方ない、とため息をつき万事屋に「邪魔だ、どけ」と言った。
そうしたら万事屋はえ、だか意外そうな声を出し、納得したような表情を見せた。


だが万事屋はなかなか手を離そうとしない。いい加減、手首が痺れてきた。


「──おい、聞いてんのか」

そう声をかけたとき、なぁ土方、と万事屋が話しかけてきたので話を聞け、と内心毒づいた。



そしてこいつは思いもよらないことを言ったのだ。



「俺、お前のことが好きみたいだ」



一瞬、大きな動揺が体を駆け抜けた。こいつが、俺を好きだと?



──やめてくれ。


実は、土方もこいつが自分にどんな感情を抱いているか、薄々気づいていた。
そして、本気で抵抗できなかった自分の感情にも。


隠して生きていくと決めた。

だって自分は真選組の副長で、真選組が一番だから。それは変えることは出来ない。



「どけ」



自分の気持ちも切り捨てなければならないのだ。
万事屋は少し傷ついた顔をした。


「なぁ土方」
「どけっつってんだろ」
「お前は、どうなの」


スッ、と体が一瞬冷たくなり、顔に熱が集まる。

バレてはいけない。
表情を消し、無言を通す。
それでもヤツは話しかける。



「俺のこと──嫌い?」




そういう聞き方はずるい。



「それとも、好き?」





それだけはどうしても、答えられない。





伸ばしたいと思った手も、こいつに届くわけもなく。





そこには沈黙だけが残った。











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意味不明文ですいません。






真選組のために自分を殺す土方さんが書きたかったんです…



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