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「でさ、こんな人なんだけど・・・」

あのあと、壊れてない場所を探して一旦落ち着いた
そして、クロス元帥の事をきいた

「ああ・・・その男なら確かにここに来たである」
「おーう!?」

ラビの目が輝く
まぁ、今まで何一つ痕跡がなかったもんなあの人の

「何しにきたんですこの人?」
「御祖父様の訃報を聞いて来た友人とかで、預かっていたものを返しに来たと・・・」
「預かってたモノ?」
「花である、食人花の赤ちゃん」

アレンが遠い目をしてる
よっぽど嫌な目にあったらしい

「でも、花返しに来たってそんだけ?」
「うむ、ただその花ちょっとおかしくて・・・
突然、私に噛み付いたと思ったらみるみる枯れてしまったんである
今思えばあの花が、君達の言うイノセンスだったのかもしれない
それ以来私はアクマを襲うようになりエリアーデと・・・・・」

クロウリーはエリアーデの事を思い出したのか目に涙を浮かべる
イジイジしてる奴を見るとイライラしてくるのは俺だけか?

「オレらは今その男を捜してんだ
クロちゃん何か知らないさ?」
「そういえば東国へ行きたいから友人の孫のよしみで金を貸せと・・・

先に・・・城の外で待っていてくれないか・・・?
旅支度をしてくるである」

クロウリーにそう言われたので俺達は外にでた

「あーーもーすぐ、夜が明けるさ
なんか散々な夜だったさぁ」

外に出るとラビが急に言い出した
ちなみに、今俺はラビにおんぶされている
めっちゃ拒否したのに・・・

『でも、新たなエクソシストを見つけられて良かったんじゃねーの
まぁ、あいつにとってはどうか分かんないけど』
「それに、師匠の手掛かりがつかめました
あれだけの金額を借りてるなら中国大陸まで行けますよ」

アレンは少し悲しそうな顔で空を見上げる

「そんな悪いことしたみたいな顔すんなって
確かに、あんま前向きな方法じゃねェかもだけど
今のクロちゃんには「理由」が必要だったと思うぜ
いつか楽になれるさ」
『そう、俺だって最初は理由が必要だった?
今は自分の目的の為にこのエクソシストというのを利用してる
だけど昔は目的が見いだせなかった
だから、生きる為という「理由」でエクソシストを続けたんだよ
俺は、教団に拾われた身だったからここに見捨てられたら死ぬって思ったしな
まぁ、貴重なエクソシストだし?捨てられることは有り得なかったけどな』

ふわぁっとあくびが出た
長いこと喋ったしもう夜だし・・・眠い!

ドンッ

城が燃えた

「!!!」
「城が・・・まさか・・・」

クロウリーはエリアーデを倒したことに耐え切れなかったのか?
城の入口を良くみるとクロウリーが歩いてきた

『よかった・・・』
「はは・・・何であるかその顔は死んだかと思ったであるか?
大丈夫である」

俺は安心したからかぎゅっとラビの首を抱きしめて寝てしまった



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