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NoSide


アレンとクロウリーが戦っている側でラビは呆然としていた

「晃也・・・?
おい、目ェ開けるさ!
晃也!」

ラビは晃也を揺するが、目を開ける様子はない

ドンッ!

大きな音がしてラビがそっちを向いて見ると建物に穴があいていた

「フン、終いか」

ラビは晃也の頭にキスをする

「晃也待ってろ
すぐ戻ってくっから」

そう言い残し、ラビはクロウリーに向かっていった
ラビは槌を大きくし、振りかぶる
そして、クロウリーの側の建物に突っ込む

「ぺぺっ
ナメンなよこんにゃろ
ちょーとキレたさ
ブチのめしてからゆっくり話し合おうと思います!」
「面白い」

それから、二人の激しい攻防が続いた



その頃、アレンは建物の中を徘徊していた

「いてて・・・
う゛ーーなんかちょっと頭強く打っちゃったかなぁ
師匠にカナヅチでやられた時も確かこんな風に星が回りをキラキラと・・・」

吹っ飛ばされた時にアレンは頭を打ち血がでていた
なので、壁伝いに歩いている
そんなアレンに外の激しい音が聞こえてきた

「!外が騒がしいな・・・
早く戻んなきゃ」

その時、壁のあるスイッチをアレンは押してしまった

ズコ

ウィーン

壁に全体重をかけていたアレンは頭から回る様に転げ回った

「でっ、だっ、どえっ

か、隠し扉とは・・・
どこだここ?」
「うう・・・
ううう・・・
うううう・・・・」

アレンが痛みに悶えていると、部屋にうめき声が響く
そして、アレンは見てしまった
壁に映る醜い化け物の姿を


ガコォン

アレンが入ってきた扉が音をたてて閉まる
その音にアレンが扉を見、次に顔を戻した時には醜い化け物の姿はどこにもなかった

「いない・・・?な・・・っ!?」

ホッと息をついた途端アレンは本棚に押し付けられた

「あら☆白い坊やじゃないアレイスターったら仕留めろって言ったのに・・・
まったく、もう・・・」

アレンを押し付けた女――エリアーデは首元に歯型があった
その傷はアレンが噛まれた傷と酷似している

「痛っ」
「まぁ、いいわ
あんたは、私が始末したげる
一度は味わってみたいと思ってたの
エクソシストの血の味V
この城に入ったこと後悔しなさい!」



アレンがエリアーデとであっていた頃


「・・・ってわけで!
アクマってのは人の皮着たメカなんさ!」
「ふーん」

ラビとクロウリーは激しく戦っていた

「よーすっに
アンタは、アクマの血を吸ってたってこった」
「ふーん
あれ?だったら私はアクマの血の毒で死ぬだろ
信じられんなそんな話」

ラビはクロウリーにアクマとは何かを説明する

「ふふーん
実はどっこい死なねェケースもあんだなぁー
オレが考えてんのはこうさアンタはアレンや晃也と同じアクマの毒が効かない寄生型の適合者で
無意識にアクマだけを狙っていた・・・
その硬ってぇ歯がイノセンスなんじゃねェの?」
「・・・・・・」
「アクマ狩んのが楽しいってんならオレらの仲間になれば、もっと狩れんぜ?
アンタ、強いんで先話しとく
手加減してやれねェみたいだから
目ェ覚めたら返事頂戴さ
クロちゃん♪」

ラビは槌を頭の上に上げ第二解放をした


***


バキバキバキ

エリアーデが押さえ付けているアレンの胸から不吉な音がする

「ゲホッ、ガ・・・ゴホッ」
「どうしたの?
さっきまではイキが良かったのに
抵抗しないとこのまま胸潰しちゃうわよ?」

エリアーデが言う言葉にアレンは何も反応を示さない
それにいらついたのかエリアーデはアレンを殴る

「やだ、無反応?
それともやる気ナシ?
アレイスターに相当ダメージ喰らったのかしら」

アレンは殴られても反応を示さなかった

「ふーん」

エリアーデは醜い顔で笑う

「アレイスター・クロウリーを・・・退治する・・・気はありません・・・
あなたと・・・戦う・・・理由がない・・・
彼・・・は
吸血鬼でも化物でもない・・・
僕達の・・・仲間かもしれないんです・・・」

アレンは息絶え絶えになりながら必死に気持ちを伝えようとする
だが、エリアーデはアレンを殴る

「アハッ
アハハハハハハハ!!
アハハハハハ!!
仲間?バカじゃないの?
あいつは吸血鬼よ!
連れてなんか行かせるもんか・・・っ」

エリアーデがその言葉を言った時、普通の女の子に戻っていた

「だから、お前らは殺す
首、落として
全身から血を抜いて城門に飾っといてやるわ
もう誰もこの城に近づけないように」

エリアーデはアレンの体を床にたたき付ける
そして、斧を持ってきてアレンの首に当てた

「こいつの命をクロウリーの代わりに差し出せば面目も立つ」

斧を振り上げ、降ろす
が、それがアレンの首を裂く事は無かった
なぜなら、その斧をアレン自身が左手で受け止めていた

「!!まだ動けたか
!?こいつ・・・意識がない・・・・・・!?」

アレンは斧を握り潰し、イノセンスを発動した左手でエリアーデを襲った
すんでのところで逃げたエリアーデは左肩に傷を受けた
アレンの左手は勝手に動いている
アレンの右目からは、頭蓋骨が出てきて、またアレンの中に戻っていった
右目に機会仕掛けの歯車が浮かび上がり、アレンの意識が戻る

「アクマですね」
「変な奴・・・」
「前言撤回です
戦う理由ができました」




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