驚いた
だって、俺が違う世界から来たなんて一言も言って無いのに分かったから
『・・・戻り、たいです
戻りたい、
俺を認めてくれる人、俺の存在を認めてくれる人のところに戻りたい・・・』
レクアさんはフッと笑った
「分かった
じゃあ、俺の手に手を重ねろ」
レクアさんが手を出してきた
俺がそっと手を重ねる
そこから淡い光が溢れ出す
それを見ながら問う
『ねぇ、レクアさん
レクアの存在ってなんなんでしょうね
俺の事見えるし、なんか懐かしい感じするし・・・』
「懐かしい・・・?
あぁ、それは・・・」
レクアが何か言おうとした時手の光が強くなった
思わず目を瞑った
「最後に、教えてやる
俺の存在は、お前と同じだ
お前と同じ[神から与えられた存在理由]がある
晃也俺はいつもお前の傍にいるよ」
『え・・・?』
目を開いた時はまたあの暗闇にいた
***
また、暗闇
でも、今回は怖く無かった
カチコチカチコチカチコチ
時計の音がする
戻ろう
俺の居場所へ
帰ろう
俺の存在を認めてくれる人のとこへ
さあ、行こう
俺の名前を呼んでくれる人のとこへ
カチコチカチコチカチコチ
時計の音を聞きながら目を閉じた
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