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コチ コチ コチ

やけに時計の音が聞こえる気がする


コチン!

一際大きく鳴ったと思ったらミランダが急に固まった

「ミ ミランダさん?」

急に固まったと思ったら次は機械のように動き出してベットで寝はじめた

「寝るんですか!?」
『寝るだと・・・?
俺が寝ようとしたら邪魔したくせに自分は寝るとか
何様だぁぁ!』
「何か様子が変ね

アレンくん、晃也!!」

リナリーに呼ばれて振り返って部屋を見たら部屋全体が時計に埋め尽くされていた

「な 何だコレ!?
まさか・・・あの時計・・・?」

ゴーン ゴーン

まだ時計がなり続けている

時計の針が逆に戻りだし、部屋の模様と化していた時計達を勢いよく吸いはじめた

「きゃっ」
「つかまってリナリー」

俺は近くにあったベット捕まった
吸われている時計を見ていると、今日あったことが写しだされている

「今日あった時間を吸っているのか・・・」
『みたいだな
つか、勢い強すぎない!?』

あっ、やっと落ち着いてきた

時計は最後にコチ!と音鳴らして巻き戻る事をやめた
何か明るい・・・?
ふと外を見る

「「『朝ぁ〜!!?』」」
「あら・・・?
私いつの間にベットに・・・」

***

「・・・スゴイ

リナリー晃也!
見てくださいよコレ!」

呼ばれて振り返ったらアレンが

「時計人間!」

になっていた

「「キャーーー!!」」

よくそんな高い声出せるなぁリナリー達
それにしてもアレンはどうなってんだろ

「何やってんのアレンくん!?

どうなってるのコレ!?」
「私の時計――――!!」
「この時計触れないんですよ

今 ちょっと試しに触ろうとしたら

ホラ」
「わっすり抜けた・・・・・・!?」
「どうやらこの時計に触れるのは持ち主のミランダさんだけみたいです」
「え!?」

ということは、この時計はイノセンスか・・・?

「さっきの「時間の巻き戻し」といい、これといい
やっぱりイノセンスに間違いなさそうですね」
「ほ 本当なの?
この時計が街をおかしくしてるだなんて・・・


ま まさか
壊すとか・・・?
私の友を・・・・・・・・・」

ミランダが怖い顔をしながら、包丁を持ち出してきた

顔!
顔が怖い!

「「落ち着いて」」

俺はそそくさとアレンの後ろに隠れる

あの顔は恐すぎる
時計を壊すと思っただけであんな取り乱すなんて・・・
つーか、時計ってイノセンスだよな?
で、それに触れるのはミランダだけ・・・?
あれ?
ミランダって適合者じゃね?

「ミランダあなた、まさか・・・・・・・・・・・・・・・
このイノセンスの適合者・・・?」

俺が考えている間にも、リナリー達の話は進んでいたらしい

「ホントですか?」
「ミランダの願いに反応して奇怪を起こしてるならシンクロしてるのかも知れないわ」
『俺もある程度同じ事考えてた
願いって聞いてなかったからわからないが、イノセンスに触れんのミランダだけだろ?
だったら、適合者である確率は高い』
「何?
てきごうしゃって?」

ミランダは適合者の意味をわかってないらしい

あ〜久しぶりに頭使ったら眠くなってきた
俺はそこらへんにあった椅子に座って寝る事にした

「ミランダ
時計に奇怪を止めるよう言ってみて!」
「時計よ時計よ
今すぐ時間を元に戻して〜」

アレン達が郵便受けに走っていく

「10月・・・9日」
「もう一度始めから考え直してみよっか」
『まぁ、イノセンスが見つかっただけでもいいことだし、気長にやればいいんじゃね

ふあぁぁあ〜
俺は今から寝るからよろしく!』

目を閉じたら、よほど眠かったのか数秒もしないうちに深い眠りにつけた



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