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「ふぁあああ
だいぶ遅くなっちゃいましたね〜〜〜
って、ちょっと晃也大丈夫ですか!?」

俺達はマテールから帰って来たばかりである
しかも、真夜中に

『ム・・・リ・・・
眠い、眠すぎる
何故、こんな真夜中に帰ってこなきゃならないんだ・・・』
「この嵐で汽車が遅れましたから・・・」
「回収したイノセンスはどうしたらいいのかな」
「科学班の方なら誰か起きてらっしゃると思いますよ」
「じゃあ行ってみます
ほら!晃也!立って行きますよ!」

ああ煩いな
もう、寝かせてくれ・・・

だが、ここで寝たくはない仕方なく動き出した時

ドサッ
リナリーが落ちてきた

「え?
リ、リナリー!?
どうしたんですか?」
『大丈夫かっ!?』
「も 戻ったかアレン・・・」
「リーバーさん!?」

リーバーもこんなに怪我をしている・・・
もしかして、アクマが攻めてきたか?

「そのキズ・・・?
何があったんですか」
「に・・・
逃げろ
コムリンが来る・・・」
「は?」
『ちっ、そういうことかよ
コムイの奴また造りやがったのか・・・』

ドカン

コムリンが来た

「来たぁ」

ザッパーン

いきなり、コムリンが襲ってきて地下水路に落ちた

「え゛ぇえ゛!?
な 何アレ?何アレ!?」
「くそ、なんて足の速い奴だ・・・」

〔発・・・見!

リナリー・リー
アレン・ウォーカー
如月晃也
エクソシスト3名発見〕

「逃げろアレン晃也!こいつはエクソシストを狙ってる!!」

〔手術ダーーー!!〕

これなら、アクマでも倒せそうな勢いだよな
あれ、そうなると俺達必要なくね?
とか考えてたら、ものすごく眠くなった
そういえば、今は真夜中
いい子のみんなは寝てる時間だ

「・・・というわけだ
悪いな・・・こんな理由で」

はっと意識を浮上させると何故こんなことが起こったか説明されてたらしい
ヤベェ、何にも聞いてなかった・・・
にしても、眠い眠い眠い!
コムリンも襲って来ないし寝てもいいよな

「おかえり」

それが、眠る前最後に聞こえた言葉だった


***

トンテンカン トンテンカン

んん、何だ俺の睡眠の妨げをする音は!
変な音のせいで俺は目を覚ましてしまった

「あれ?晃也起きた?
大丈夫?」
『ん?リナリーか、大丈夫だぜ
コムリンのせいで眠ってたわけじゃないし』
「そう?よかった」

ふとリナリーの手元を見てみると、水が入った桶を持っていた

『リナリーそれ何に使うんだ?』
「あぁ、これ?
アレンくんがまだ起きないから一応ね、、、」

そういうことか
隣のソファーを見るとアレンが寝ていた
アレンのに近寄って頬をつんつん突いてみる
以外と柔らかいんだなぁ
そうしてると、リナリーがアレンの額に水に濡らしたタオルを乗せた

「・・・ん・・・
っ!」

ガバっとアレンが起き上がったから驚いた

「わっビックリした」
「リナリー、晃也」
「ごめんね兄さんの発明のせいで・・・」
「ここは・・・?」
「みんなの研究室
場内の修理でみんな出払っちゃってるけど
ほらあの音」

あれか、俺の眠りを妨げた音は
どうりで、煩いわけだ

「これ・・・
コートの中に入ってた」
「あ イノセンス!

よかった壊れてなくて・・・」
「ヘブラスカの所に持っていけば保護してくれるよ

おかえりなさい

アレンくん
晃也」

そう言ってリナリーは花が綻ぶように笑った

「た ただいま・・・」
『ただいま、リナリー』

アレンは照れながら、俺はニッコリ笑顔で返した

「もー!何で料理長のアタシが大工しなきゃなんないのよ!」
「人手が足りないんスよ」
「あんた達朝ごはん抜きだからね!!」

急にざわざわしてきたと思ったら、トンカチや木の板を持ったリーバー班長達がやって来た

「おー
アレン、晃也目が覚めたか」
「一体夜に何があったのよ晃也、アレンちゃん
もー場内ボロボロよ」
「アレンお前の部屋壊れてた」

みんなが一斉に喋るからよく聞き取れなかったけど、ひとつだけ聞き逃せないのがあった

『ジョニー!!
俺の部屋は!?ベッドは!?壊れてない?大丈夫?』
そう、それは俺の部屋のこと

「えぇっと、晃也の部屋は・・・
あぁ〜壊れてたね
ベッドは跡形もなく」
『そんな・・・
俺が厳選の上に厳選を重ね、やっといい布団と出会ったのに・・・
そして、非番の時に街に下りて布団屋に行ったら最後のひとつだったという奇跡の布団が・・・
それが、跡形も・・・なくなっているだと・・・
コムイのバカヤロー!
俺がどんだけ苦労したと思ってんだぁぁぁ!!』
「わぁぁあ!
晃也落ちついて!
そんなことより

おかえり
アレン、晃也」
『俺の布団はそんなことかぁ!』

俺の声が教団内に響き渡った


***


《おかえり
アレン・ウォーカー
晃也》

「ただいまヘブラスカ」
『・・・ただいま』

俺は今絶賛やさぐれ中だ
俺の大事な布団を壊されたんだからな

《久しぶり・・・だな
ティムキャン・・・ピー


昨晩は・・・大変だった・・・なコムイのせいで・・・》

「あはは
やだなぁヘブくん」
『黙れ糞巻き毛
俺の布団の怨みは深いぞ』
即答でコムイに言う
「・・・・・・」
アレンが変な顔してるが気にしていられない

《イノセンス・・・を・・・》


シュル

イノセンスがしまってあったカプセルから抜けて行った

《適合者が不明のイノセンスは次に元帥達が帰還する時まで私が保護することになっている・・・》

「クロスを含め元帥は5人いてね
彼らは任務がてら不明イノセンスの適合者探しも兼ねてるんだよ」
「へー」
『俺も初めて知った』

やっと、ほとぼりが冷めてきて冷静に話を聞くことができた

ウ゛ン

ヘブラスカの体内が見えた

「わあ!」
「ヘブくんの体内だよ
109個のイノセンスのホールが印されてるんだ」

《私の中で・・・
しばし眠れイノセンス・・・
適合者と出会い・・・お前が武器と化す日まで・・・

これで回収したイノセンスは41個・・・
世界にはまだまだイノセンスがある・・・》



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