Fight rhapsody | ナノ




3

「そういえば、あなた誰?」
「・・・今その質問をするのか?」
「しょうがないじゃない、立ち直ったの今なんだし」
「切り替えが早いな」
「泣いてみんなが戻ってくるなら泣きまくってやるわよ。でももうも土手t来ないんだからこれからのことを考えたほうがいいじゃない?」
「・・・逞しいな」
「それが取り柄ですから。で、名前は?」

矢継ぎ早に質問してくるソリアに辟易しながらも男はぼそりと呟いた。

「カインヴァルツだ」
「長い名前ね」
「好きに略せばいい。で、お前は?」
「ソリアよ・・・改めて助けてくれてありがとう」

カインヴァルツは頬を掻き、ああと呟いた。どうやら真正面から礼を言われるのが苦手らしい。それに気が付いたソリアはにんまりと笑った。

「ありがとうありがとうありがとう、たすけてくれてありがとう。わたしとーってもうれしい」
「お、おい・・・」
「とっても怖かったのよーありがとーねっ」
「おま、人をおちょくるのも大概に・・・」
「感謝感激雨あられ、いよっ!カインヴァルツのおじさんかっこいー!」

コーカスによって養われた悪戯心が疼いたのだろう、ソリアはカインヴァルツをからかいだした。しばらくそのやり取りをしていると、遠くから別の足音が聞こえた。

「誰・・・?」
「ああ、安心しろ。俺専属の参謀だ」
「だぁーれがあんた専属の参謀ですか」

死角から出てきた、何処か砕けた敬語を使う男はカインヴァルツを藩目でにらむ。カインヴァルツとは対照的なその男にソリアは目をぱちくりさせた。


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