大乱闘スマッシュブラザースZERO | ナノ




3

渡されたシャツに袖を通すエースを傍目にクイーンは再び口を開いた。冷静になってきたせいで膨れ上がる疑問に耐えられなくなってきたのだろう。

「マリオさん、すまっしゅぶらざーずとは?」
「ああ、俺の他にいろんな奴がいるんだがみんな違う世界から来た連中の寄せ集めでね」
「いろんな、世界?」
「ああ、たとえば魔法が当たり前にある世界、機械が発達した世界、文明が発達した世界、戦争のある世界。世界ってのはたくさんあるんだ。そんな世界で活躍した連中が集まって模擬戦闘をして交流を深めるのがこの世界で、模擬戦闘をする戦士を「スマッシュブラザーズ」、略してスマブラと言うんだ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。そんなこと言われても信じられない」

ストップをかけたのは着替え終わったエースで狼狽え様は先ほどの比ではない。しかしそれも当然だ。たくさんの世界?模擬戦闘をする戦士集団?二人の頭を混乱させるには十分すぎる。
そんな二人をマリオは苦笑しながらまあ俺もテンパったよと言うと二人を手招く。

「取りあえずこれで全員起きたわけだ。まずは飯でもどうだい?えっと・・・」
「エースだ」
「クイーンと申します」
「エース君にクイーンちゃんだな。さ、君たちの仲間は先に食堂にいるはずだ。いこう」






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テーマ「人外ファンタジー」
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