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ルルサス軍との戦いに、僕達は勝った。
それは生まれて初めて自分達で決めた選択で、その先にある死を納得した上で挑んだ戦いだった。
でも思っていた以上に死は痛くて、辛くて、苦しくて、怖くて。
こんな思いをしながら逝った人たちを僕達は「クリスタルの恩恵だ」と言って忘れて。
ああ、とても冷たい世界だったんだとその時になって初めて思った。
恐怖に泣き出すシンクにつられ涙を流す兄弟達を見て、僕は無理やり恐怖を押し込めて歌う。
みんなが怖くないように、せめて笑えるように。
その後、自分達がここにいた証を作りたくて旗を立てた。
僕たちはここにいた。ここで、生きていたんだって誰かに――――――そう、覚えていてほしくて。
(・・・レムの、言うとおりだな)
次々に眠りについていく兄弟達を見ながら僕はぼんやりと思い出す。
あの、昇華してしまった二人は大丈夫なのだろうか。最後の審判との戦いで僕達を助けてくれた。たくさんすれ違ったけど、それでも0組の仲間だから。
マキナもレムも、ナギもクオンもムツキもカルラもリィドも大丈夫かな。記憶はあるから死んでないだろうけれど、怪我してないかな。
どうしてだろう、友達ごっこなんてって思ってたのに。
――――――思い浮かぶのは、今ここにはいない級友達のこと。今まで共に過ごした、二度と起きることのない兄弟たちのこと。
僕の隣でデュースが静かに眠りにつく。僕は一人になった。
途切れ途切れになる意識の中で無性に泣きたくなる。
―――――――――――――――やがて聞こえてきた二つの足音に、僕はほっとしながら眠りについた。目覚めることは――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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