大乱闘スマッシュブラザースZERO | ナノ




9

食事もひと段落した時だった。
がちゃん、といささか乱暴な音を立てて食堂のドアが開く。誰だ?と言う視線を一心に浴びながらもその人物は立っていた。
頭の上の方で結い上げていながらも腰まで届く長い髪は紅と金がない交ぜになって不思議な色合いを醸していた。切れ長な目も、蒼と銀が混ざり合っている。
非常に中性的な顔立ちは女とも男とも取れ、エースたちは困惑する。

「やあ、ファイ。今目が覚めたのか?」
「いや、右手の手伝いで外に出てた。ところであいつらか?」

マリオにファイと呼ばれた人物はじろりと0組を睨みつける。実際は睨んだつもりはないのだろうが鋭い眼光がそんなイメージを持たせたのだ。ケイトが感じ悪と忌々しげに呟く。

「ああ。彼らだが・・・何かあったのか?」
「右手があいつらと話がしたいとよ。それで今後の方針を決めると」
「もうそんな話がでてるのか?早いな・・・」
「人数増えるときは大体迅速にしてんだろ?一回対処遅れて寝るとことかえらい目にあったろうが」
「そういう問題か?」
「そういう問題でもある。あと・・・マリオ耳かせ」

ファイはマリオにだけ何かを呟くとマリオが一瞬だけ驚愕の表情を浮かべた。

「それは本当か?」
「ああ・・・覚悟はしとけ」

それだけ言うとファイは0組を見る。よく見ると目の下には隈ができており非常に眠たいのだろうと思った。

「そこの、えーと・・・まあなんでもいいや。スマブラ以外の奴らとマリオとリンク」
「ファイアバウトすぎる」
「リンク、突っ込みが的確すぎる。ガラスのハートが砕けたぞ、俺の」
「うるせえよ馬鹿」
「・・・今のは完全にクラッシュだ。まあいいや取りあえずついてこい。ここの責任者がお前らに会いたいんだと」

前ふりは、眠たいからなんだとエースは思い込むことにした。




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