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※ちょっとMHP2Gネタに入ります
簡単なクエストだった筈だ。特産キノコをいくつか取るだけの。
雪の降りしきる村の、星一つのクエストで、安全な筈だった。
だから、あの短気な親友と別行動を取っていたのに。
「はぁ…はぁっ…!」
ひたすら走る。
荒い息が自分の鼓膜を振動させる。いい加減肺が痛いと思った。
でも足は止められない。止まれば即刻死ぬ。僕にあいつは倒せない。
「グアァァァァァア!!」
大地の女王、リオレイア。
深緑の躯は木々を薙ぎ倒して餌である僕を追う。
持っている武器がアイアンブレードじゃ太刀打ち所じゃない、刃も立たない。
アイテムもピッケルやら虫取りあみ位だ。
「はぁ…うわっ!!」
走り過ぎたせいか、膝から力が抜けて派手にこける。
背後から、彼女の牙が近付いてくるのが分かった。
その時僕は死んだ。あの凶悪なまでに鋭い牙に裂かれて。もしくは巣まで連れてかれて彼女の子供の餌になって。
死んでいた、筈だった。
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