D×D Bypar | ナノ




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「クルペッコ?」
「ああ、彩鳥と呼ばれる奴でな。イャンクックに近い奴ではあるがあいつは他のモンスターの鳴きまねをしてそのモンスターを呼び寄せちまうのさ。ドスランポスやジャギィならまだいい、最悪リオレイアとかも呼び寄せちまう」

ケビンは忌ま忌ましげに二頭を睨み付ける。両者全く譲らない激しい競り合いに舌打ちまでする始末である。

「両方狩るのは?」
「出来んこともないがちと骨が折れるな、二重の意味で」

レンの欲張った疑問を半分本気で突っ返し、ケビンは自分のポーチを覗く。
そして、カインを見た。

「…カイン」
「はい」
「あいつ等の中に突っ込む根性、あるか?」
「はいぃ!?」

ケビンの一言にカインは素っ頓狂な声を上げる。
その余韻をシバいて中断させ、ケビンが耳打ちした。

「いいか、両方倒すのは今の所はハイリスク・ローリターンだ。でも片方だけならリスクは下がる。よく聞けよカイン」

ケビンはそこで一端言葉を区切り、レンに手招きする。今だに争っている二頭を、今度は見定めた。

「今回の目的はイャンクック"狩猟"だ。フリーハントでクルペッコを倒してイャンクックを捕獲する。カイン前衛でな」




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テーマ「人外ファンタジー」
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