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それは、寒い寒いところのもっとも奥深くで眠っていた。
十数年前の、己の力のすべてを使って行った「警告」。幾年月も眠ってしまうかも知れないほどの力での警告。
それに気づいてくれたのは、どれだけの存在だろう。
我が友は、気づいてくれただろうか
我が好敵手は、我が山は。
そして、我が子は
思考回路が麻痺して、彼は久方ぶりに目を覚ます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−彼是、13年振りの目覚めだった。
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