D×D Bypar | ナノ




7

「やぁーっと着いたな!」
「うん…そだね…」

生き生きとしたレンとは対照的にどこか疲れ切ったカインを見ながらケビンは荷物を整頓し、ファイは装備の留め具を閉め直している。
ケビンはナバルタスクとグラビシリーズ、ファイはタクスギアに日向シリーズ、カインとレンはバサルシリーズにそれぞれブレイズブレイド改にジャギットファイアを装備する。

それぞれの準備が整ったのを確認し、ケビンが三人に今回の立ち回りを告げる。

今回はファイ主体で俺たちが援護に回る」
「どうしてファイなんだ?」
「片手剣だからだよ。俺のスラッシュアックスやカインの大剣の売りは破壊力の高さだが、どうしても隙ができちまう。それに、連続でダメージを与えられない。その点破壊力に欠けるがファイの片手剣なら隙も少なく連続でダメージを与えられ続ける。盾もあるからある程度の攻撃にも耐えられるしな」

不思議そうにたずねるレンにケビンは砥石を弄びながらそう答える。が、頭は全く別のことを考えていた。

(・・・こいつらに、もう一頭のリオレウスのことを言うべきか?)

この手の情報は、非常に悩むのだ。言えればもう一頭の出現の対策を立てられる。が、無駄に動揺が走ってしまえばそちらを気にしてメインターゲットでやられてしまう。
逆に言われなければメインターゲットのみに集中できるが、突然出現でもされたらたまらない。

「・・・探索は、明日からだ。お前らしっかり寝ておけよ?」

そしてケビンは、言わないことを選択したのだ。



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