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そんな大変情けない状態のレンにチャチャが頭によじ登る。
「うわっ!?」
「レン!オレチャマに良い考えがあるっチャ!少しの間だけ囮になるっチャ!!」
「いやだ!!」
「即答かい!いいからとりあえず聞くっチャ!」
と、チャチャはレンに耳打ちする。その内容にレンは首をがくがくと縦に揺らした。
「わわわわわわわわわわかった!!は、早くやってこいよ!!」
「レン、泣いてるチャ…じゃ囮よろしくっチャ!」
そう言ってチャチャはレンの頭から飛び降り、反対方向へ走っていく。
鳥竜種たちはチャチャを追い掛けようとしたが、レンの散弾がその足を縫い止める。
勿論邪魔なレンを鳥竜種たちが見逃すはずもなく。
「かっ、かかかっ、かかって…っやっぱ無理ぃぃぃ!!うわあああああっ!!」
一斉に目をつけられたレンは恐怖心と拒絶反応でその場から全力で走り出す。 ドスランポス、ドスジャギィを筆頭に鳥竜種大軍団はレンを追いかけ回し始めた。
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