クレイジーイーター | ナノ




3

しかし、いざ新人区画のファイの部屋の前へ来たところでリンドウはノックする手をとめてしまう。いつもなら何のためらいもなくノックし、リーダー権限で勝手に入るのだが・・・

「・・・なんだこの臭いは」

思わず呻いてしまうほどの臭いが、リンドウの手と足を止めた。
機械の動きを潤滑にするため使うオイルの臭いに酷似している。しかし、それとはほんの少し異なるあまり嗅ぎたくない部類の臭いが扉の向こうからしているのだ。

「あいつ、なんか儀式でもしてるのか?」

とにかく、話をしないと。
リンドウはノックし、返事がないことを確かめるとためらいつつもドアを開けた。



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