クレイジーイーター | ナノ




4

「で?部屋がこうなったと?」
「「「・・・」」」
「返事」
「「はい・・・」」
「・・・」

見事に散らかったレオンの部屋で、正座する三人の前にリンドウがタバコを蒸かせながら見下ろす。あの後、あまりに本気で追い掛け回しの逃げ回りが繰り広がり、近隣住人から苦情が来て、リーダーリンドウ直々にお説教タイムとなった。ちなみに近隣住人というのはカノンとシュンである。
リンドウはため息を突きながら無言で正座するソーマを珍しそうに見た。

「しっかし、コウタはともかくソーマ、お前まで参加するなんざ珍しいな」
「・・・」

無言を貫き通すソーマをとりあえず置いておき、リンドウはびくびく正座するコウタと足の痺れに悶絶寸前のレオンに向き直る。

「とりあえず、罰としてコウタとソーマはレオンの部屋の掃除、レオンは二人になんか作ってやれ」
「は?」
「え?」
「もともとそのつもりだったんだろう?その代わりレオン、食材費は全額お前持ち、コウタとソーマは片付け終わるまで飯無し」
「ええー!?」
「まじかよ!?」
「ちっ」

三者三様の、しかし嫌がるという意味では同じ反応がリンドウに帰ってくる。が、リンドウはそんな反応に動じず、俺見張ってるからなーと壁にもたれかけて、やめた。

無残な姿の卵の上にもたれそうになったからだった。



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