クレイジーイーター | ナノ




2

そんなアリサの心境など知るはずもないミカドはあれ?違いますか?と首をかしげる。
21と言う年齢にしてはどこか幼い感じが抜けきっていない。
とりあえず間違えたのか?と不安になってきている白髪にアリサはため息をつきながら答えてやる。

「・・・あたってます。そんな不安そうにしないでください」
「ああよかった。・・・って、そりゃ不安にもなりますよ。人の名前間違えることほど失礼なこともないですし」

へらり、と笑うミカドに疲れたアリサはとりあえずミカドの隣(もちろん少し離れた所)へ座る。じぃっと自分を見つめるミカドにアリサは馬鹿ではなく変態の類だったかと嫌悪の表情でミカドを見た。
しかし。

「髪、きれいですね」
「!?」

突如言われた賛辞にアリサは虚を突かれる。対するミカドといえば急に硬直したアリサに戸惑いを隠せない。

「ど、どうしました?具合でも・・・」
「い、いえ。びっくりしただけです」
「え、あ・・・すいません・・・俺の母さんが美容師やってて、つい」

あははと困ったように笑うミカドにアリサは目をまん丸にした。そうか、そう言う表情もするんだとかなり失礼なことを考えながら。



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