クレイジーイーター | ナノ




2

雄叫びと共にソーマがイーブルワンを、ディアウス・ピターの顔面へと叩き込む。
顔を崩しながら絶命したディアウス・ピターには一瞥もくれずにソーマは周りを確認した。

丁度アリサがザイゴートを仕留めた所だった。その後には警戒するサクヤと、少し離れて立っているレオンを確認できた。

ああ、説教か。

ソーマの予感は的中し、アリサの声が俄かに批難を孕んで飛び出した。

「レオン何を考えてるんですか!?勝手にディアウス・ピターに飛び込むなんて!」
「そうよ、あなたらしくもない」

サクヤまでため息をつきそう続ける。女二人が説教しているのだ。自分はなにも言う必要はないとソーマは視線を離した。
しかし、サクヤの悲鳴での視線を戻す羽目になったのは次の瞬間だった。

「ちょ、レオン…きゃっ!?」
「サクヤさん!レオン!?…凄い熱……!ソーマ、レオンを支えてください!」

倒れたレオンを支えきれず尻餅をついたサクヤと、起こそうとレオンに触れたアリサの元へ、ソーマは無言で駆け寄った。




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