3
『先ズハ弱者カラ狙イ、ソレニ駆ケ付ケル愚カ者ヲ片付ケル。ソシタラ頭ニ血ガ昇ッタ馬鹿を片付ケル…実ニ効率的ダロウ?』
邪神がせせら笑う。フリーズは自分の背後を見た。
壁に叩き付けられた際頭を打付けたのか、意識のないウルガ。
そのウルガに駆け寄ろうとして脇腹を抉られ血と共に内臓を垂れ流しているローラン。
そして邪神の卑劣さに怒り向かって行き胸に風穴を開けられ自らの血で血だまりを作り上げたザビィ。
(俺の、せいだ)
この不利な状況――いや、悲惨な状況を作り上げたのは
―――紛れも無く己の失態だ。
[ 80/164 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]