双神二重曲奏 | ナノ



2

「フリーズ、ザビィっ!!!」

血相を代えて飛び込んできたウルガにザビィとフリーズは慌てて涙を拭う。

「どうしたの、そんなに慌てて…」

とにかく恐慌状態のウルガを宥めようとしたフリーズに、次のウルガの一言で脳
天に一撃食らった様な衝撃が走った。

「…っ低級神だけど邪神が、魔物大量に引連れて攻めて来やがった!!!」





「大砲部隊、打てぇぇぇぇ!!!」

ローランの咆哮の様な命令と同時に幾多の弾が打ち出される。
しかし打ち倒せたのは僅か数体で大群に致命的なダメージは与えられていない。

「ろ、ローラン殿…もう弾がありません…!」

部下の一人が青ざめた顔で報告する。
青ざめてしまいたいのはローランの方だ。
しかしここで攻撃を止めて終えば間違なく終りだろう。

「っ…弾の限り打ち続けろ」
「しかし!」
「何もしないよりましだ!!…どうせ死ぬのなら、最後迄抗え」

最後の一言に勇気付けられた騎士は、潔く敬礼した。



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