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ザビィの一言に気分を害した男は穏やかな笑みを消した。
「私のルルシアンが気持ち悪いと?其の気持ち悪いのに戦闘不能にされ、今や其処のお嬢さんの結界の中に篭っているだけの貴方がそんなこと言える立場ですかねえ」
「・・・っ」
「貴方方の返答によってはお命をお救いしようとしたのに・・・そんなことするまでも無いですね。ルルシアン!其処のお嬢さんの手足を折ってしまいなさい!」
言うと同時に人食生物・・・基ルルシアンの触手がファイの手足を粉砕した。
そのままファイを壁に叩きつける。
「ファイちゃん!!」
「くぁ・・・・ッ」
立ち上がろうにも骨が折れているので立てず、腕も動かなかった。
そんなファイの四肢に容赦なくルルシアンの触手が突き立てられた。
「いっ・・・ぁ・・・」
「ふふ・・・よく耐えますねお嬢さん。どうです?このまま陵辱でもされますか」
「こと・・・わる・・・っ」
「まあ、そうでしょうね。大丈夫です、聞いただけですので」
男の台詞が最後まで言われるか否かのところでルルシアンの触手がファイの上の服を裂く。ひたりとファイの肌に触手が触れる。ぶよぶよした表面がひどく気持ちが悪くファイは顔を顰める。それだけではない、ルルシアンの表面の体液が傷に入り込み炎症を起こし始めた。
「・・・っ」
「いい眺めですよお嬢さん・・・ああ、男達を生かしておくんでしたね、きっと喜んだのに」
「ファイちゃん・・・本当に女だったのか・・・?」
愕然としているが突っ込むところが全く違うザビィを軽く睨むが、ファイはもう動ける状態ではなかった。
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