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エイルカリアは一度深く息を吸うと、言葉を紡ぐ。その内容は先程言ったファイの言葉をあっさり覆してしまった。
「今から16年前・・・現神王と現覇神の間に双子の嬰児が生まれました。片方の子は鬼神竜でしたが・・もう片方の子は鬼神竜と鳳凰神の混血でした。その子は異端児として下界に棄てられましたが」
「どういうことだ?神に混血は現れないはず・・・それ以前にそれが俺とどう関係が?」
「まだ分かりませんか?貴女がグランド様の子孫であり来世であること、グランド様の種族、そして今の話」
「・・・ちょ、っと・・・まて・・・・え?まさか・・・」
ファイの中で其の単語が繋がる。そのつながりに瞠目して言葉を発することができないファイの変わりにエイルカリアが哀れみの瞳とともに、告げた。
「貴女は、異端児として棄てられた現神王と覇神・・・私のお姉さまの娘です」
足元が崩れ落ちた気がした。
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