小説 | ナノ


石井曰くあの流川が授業中に寝ることもせず猥談にふけっているという情報が流れたので、これはネタにするしかないと湘北高校バスケ部の部室は変に盛り上がっていた。

「べ、別に猥談にふけってるというわけじゃ……」

「オラ、石井てめー同じクラスだろ。ケチケチしてねーで教えてみろよ。ん?そもそもあいつに友達なんていんのか?」

「流川が他人と喋ってるところすら想像できん」

「会話というか、苗字さんが一方的に喋っているような状態ですけど」

「苗字さん?」

「1年10組の苗字さんといえば女版流川のように男子生徒の人気を誇る」

「女版流川、って最悪じゃねーかそりゃ」

「いや、性格は真逆なんですよ社交的で天真爛漫っていうか…笑ってるだけだと本当に可愛いんです」

「ほう、そりゃあ気になるな」

「ミッチー惚れんなよ」

「ねーよ」

「・・・っス」

「噂をすれば流川」

「なんスか・・・」

「流川くんと苗字さん仲いいよねって」

「…あ、」

「あ?」

「ありえねー」

「おいおいこのキツネ、隠すな隠すな。もう調べは上がってるんだぞ苗字さんって美人らしいじゃねえか」

「・・・おめー目医者行った方がいいぞ」

「ンだとこの流川ァ!」

コンコン

「ねー、ちょっとそこに流川いる?」

「アヤちゃん!」

「いますけど」

「苗字さんって子が呼んでるけど今でれる?」

「は、」

「おお!流川!青春だな!」

「どれその美少女を見に行くか」

やいのやいの

「楓くーん部活って何時までー?はやく猥褻な本を探しにいこうよー楓くんの好きな巨乳おっぱいが待ってるよーっおっぱいおっぱーい!」

「・・・てめー」


流川君の受難は続く。



20120205
誰がどのセリフを喋っているのか分かりづらいですね、ご想像にお任せします