エリーザベトの楽園[→Side:M→]



「私は…生涯彼以外を愛することはないでしょう…それは…彼という存在が…私にとって特別な意味を孕んでいるから…何故なら…生まれてきてすぐに…私は鳥籠の中に居るから…」

――そして...幾度目かの彼女の鳥籠が開かれる…
(Marchen to ah… Marchen to ah…)

白い小鳥と 優しい月光 描かれた恋物語(童話) 罪の証達
狭い鳥籠 彼を待ったまま 窓辺見つめて 少女は笑った

廻るように 浮かんでくる 彼の笑顔 すぐそこに 約束の果てに 手を伸ばす様に 鳥籠に手を掛けた

――そして...少女の現実は朽ち果てる……(Come Down to the Marchen)

二人の想いが 募ってゆく度 別離の痛みが 重さ増してゆく
小さい野ばらでも 愛は得られる 恋を知った日の 温もり忘れない

眠るように 沈んでゆく 愛しい彼 井戸底に 愛憎の果てが 手を招く様に 鳥籠は開かれた

――そして...少女の現実は砕け散る…(Come Down to the Marchen)

ねぇ...月光(メル) その世界ではどんな花が咲くの?
ねぇ...月光(メル) その世界ではどんな鳥が歌うの?
ねぇ...月光(メル) その世界では体はもう痛くないの?ねぇ...月光(メル) その世界ではずっと一緒にいられるの?
ねぇ...月光(メル)…

窓を叩く夜風 弾む吐息 月明かりの部屋 楽しそうな談笑
窓辺に佇む彼 白い吐息 寂しい部屋 幼い令嬢
幾度となく交わされる言葉 尽きる事のない『世界』への興味
嗚呼...彼らは知らないのだ 彼の死が近いことを…

「ねぇメル」
「なんだいエリーザベト」
「明日もまた来てくれる?」
「ああ、勿論さ。何処までも行こう」
「ふふっ私、沢山色んな世界を見たいわ…」

(Cross Door)...少年の想いは少女には届かず
(Cross Door)...少女の想いは人形に込められ
(Cross Door)...少年の姿は宵闇の屍揮者に
(Cross Door)...少女の姿は磔の聖女となる

...月光(メル)―― その世界ではどんな恋が咲くの?
ねぇ...月光(メル) その世界ではどんな愛を歌うの?
...月光(メル)―― その世界では心はもう痛くないの?
ねぇ...月光(メル) その世界ではずっと一緒にいられるの?

ねぇ...月光(メル) その世界ではどんな花が咲くの?
ねぇ...月光(メル) その世界ではどんな鳥が歌うの?
ねぇ...月光(メル) その世界では体はもう痛くないの?ねぇ...月光(メル) その世界ではずっと一緒にいられるの?
ねぇ...月光(メル)…

(Marchen to ah… Marchen to ah… Marchen to ah… Marchen to ah…)







Ende




――――――――――
アルテミシアの楽園があるのならエリーザベトの楽園があったっていいじゃないか!という思考からできたもの
矛盾があるの知ってます!音合わないの知ってます!でもやってしまった←
誰かカラオケで歌ってくれたら歓喜して楽園への扉開いてきます
ちなみに過去作←

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