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「蘭子、結婚、するぞ」
「・・・・・え?」
「結婚!!するぞ!!!」
恋人のサニーから突然の求婚に目をこれでもかというほど見開いた。
「返事・・・してくれねぇのかよ・・・・」
彼を見ると眉根をさげて、瞳の奥を潤ませて、唇をとんがらせていままでにないほど寂しそうな顔をしている。雨の日に捨ててられた子犬みたいな表情に自然と自分の目尻が緩むのがわかった。この可哀そうな子犬を早く拾ってあげたい。
「私を、サニーのお嫁さんにしてくれるの?」
「そうだよ。蘭子のオレの奥さんになるんだぞ」
「そっか〜嬉しいな〜」
こんな時までオレ様サニー様な彼。
なんだが視界がぼやけてきた。
「世界一、幸せにしてやっから・・・」
「うん、」
「蘭子、」
「愛してる、」
「うん、」
ぎゅうっとサニーの胸に抱きこまれて、髪につつまれて、なんて幸せなんだろう。
「サニー、」
「ん、」
「ありがとう、」
「ん、」
サニーも私も涙声だった。
そうやって私たちはしばらく抱き合っていたのだった。
23:21 2018/11/15
泣いちゃいそうだよ