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―あれから半年後

ネオダイダロスブリッジが完成したことで、シティとサテライトがついに繋がった。
格差社会の隔たりもなくなってきており、サテライトは日々を追うごとに復旧・整備されるている。
BAD地区もなくなるということで、管理人としても失業状態の私はイェーガーから治安維持局経由でしっかり退職金みたいなものもせしめておいた。
これを元手に京介と二人でシティで部屋を借りて生活しようと思う。生きるって物入りなのだ。

弟たちはチームを組んで一年後にネオ童実野シティで開催されるというWRGPというDホイール決闘の大会に出場するらしい。
彼らの日常性格(特に栄養面)が心配だった私は、弟たちが借りているというガレージに通える距離の部屋を借りた。
ガレージはポッポタイムという商店街にある時計店の地下だという。なんと大家はマーサの知人のゾラという女性だった。
ゾラは親切だし、私にもとてもよくしてくれている。(しかしジャックとクロウとの相性はよくない模様)
大会に出るのはやはり物入りなようで、自分の生活の糧も必要だし、ちょっとでも家計の足しになればと働くことにした。
場所は同じ商店街の喫茶店にした。名前をカフェ・ラ・ジェーンという。
店主も看板娘のステファニーも温かく迎え入れくれた。気付けば、態度と図体だけはデカいジャックがサボりに入り浸っていてとてもうっとおしい。
(どうやらステファニーはジャックにご執心のようでいつも自ら給仕を買ってでる)サボっているジャックをクロウが発見して連れ帰るという一連の流れが出来上がっていた。


京介もクロウの配達業務を手伝いながら、大会出場のためのお手伝いをしてる。
たまに武者修行だぁ!などと言ってどこかに決闘しにいって度々家を空けてしまうけど。
帰ってくるとちゃんとひと稼ぎしてきているので、黙認することにした。

ひとまず、新生活は順調だ。
こんな充実した日々は弟たちが京介と塒に転がり込んできた以来かもしれない。



そしてここで一つご報告があります。
私、満は、鬼柳京介と結婚しました。

シティとサテライトがひとつになったことで、住民としての第一歩というわけでサテライト住民にきちんとした戸籍が発行されたのだ。
いままでもそんなようなものはあったけど結構ちゅうぶらりんなものだったのだ。
戸籍・・・なんか感動だわ。戸籍も出来たしこの際ちゃんと結婚しようぜ!てことらしい。


弟たちを労う会食の場で京介は人目も憚らず、みんなのいる前でプロポーズしてきたのだ。
(周りの弟たち(特にクロウと龍亜)がヒューヒューと囃し立ててきた時は危うく殴りかかりそうになったのは秘密だ)

私が承諾の返事をすると、抱きしめられて一緒にくるくると回転させられた。
みんなは事前に仕込んでいたのか、色とりどりの花びらの雨を降らせくれた。


婚姻届の証人の欄はもちろんマーサとミッシェル先生にお願いした。
ふたりとも快く書いてくれた。


「鬼柳、もう満を泣かせないでおくれよ?」
「は、はい!」
「満、鬼柳と二人で幸せになるんだよ!」
「うん!マーサありがとう!」

マーサの迫力に京介も珍しく緊張してたっけ。
テーブルの下で握った手が汗ばんでいたんだもの。



プロポーズの言葉?
そんなの決まってる。


「満!満と結婚して一緒に満足する人生を歩もうぜ!」
「はい!」





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