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(満の休日)


『愛してるっていってよぉ・・・!!』


ボリボリボリ

私は休日の昼間にせんべいを片手にテレビを見ていた。

いまちょうどドラマのヒロインが恋仲の男性に愛の告白を迫ってるところだ。泣きながら男性に迫っている。この告白シーンが終ればこのドラマも無事エンディングを迎えるのだろう・・・。それで二人の物語はめでたし、めでたしだ。

でも現実はそうではない・・・きっと更なる困難が待っているのだ・・・。ガラにもなく悲観になってしまう。それもこれも京介が帰ってこないから・・・・。
今頃どこに行ってるんだろう・・・私のダーリンは。

「はッ・・ダーリンかぁ・・・」

思わず自嘲を孕んだ笑いが漏れてしまった。我ながらやさぐれているなぁ。

―ピンポーン

不意にチャイムが鳴る。


「満ー??」

どうやら噂をすれば帰ってきてくれたようだ。


玄関ドアの内鍵をあけてやる。

「満!ただいま!!」


扉を開ければ満面の笑みと同時に熱くハグされてしまう。あぁ、これだけですべてを許してしまいそうになる単純な女だ。

「おかえりなさい、京介」

愛してるっていって。





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