#96チーム名

2021/02/26 17:45

「え、チーム名?女王と愉快な僕たちとかどう?」
「「「「・・・・・」」」」
「やぁねぇ、冗談よ」

「満が言うと冗談に聞こえないのはなぜだ・・・」
「ホントにな・・・」



「ライディングスーツ、の方も似合ってるじゃない!苦労して作った甲斐があったわ」
「え、満さんの手作りなの!?」
「えぇ、今回はワッペンも作ってみたの。どうかしら?」
「うっわー!すっげぇ!!」
「龍可ちゃんたちのユニフォームもあるのよ?」
「わぁい!ありがとう!」
「癪だけど、ブルーノの分もあるわ・・・」
「え〜〜なんで不満そうに言うの?」





みんなで遊星たちのプラクティスを見学するために走行ルートに着ていた。
私と京介は、みんなとは離れて真ん中あたりのベンチから座っている。


騒がしいと思ったら、どうやら、クロウが人に突っ込んでしまったらしい。
接触事故だ。相手のDホイが大破して煙を上げている。

売り言葉に買い言葉、あれよあれよという間に遊星が決闘することになってしまった。


「まったく、ジャックとクロウったら乗せられ安いんだから・・・あんなの喧嘩の常套句じゃないの」
「満、どういうことだ?」

私がひとりごちれば隣の京介がわくわくした顔で聞いてくる。

「私ね、地獄耳なの」

下の方にいる、残りのチームユニコーンのふたりを指さす。

弟たちはハメられたあげくに遊星を決闘に引きずり出されたというところだろう。

「弟たちを弄んでくれちゃって・・・」
「なるほど、そういうことか」


Dホイのもうニ、三台ぶっこわしてやろうかしら。


「遊星も攻めあぐねてっる感じだなー」
「そうなんだ・・・」
「まだいろいろ隠し持ってんだろうな・・・」
「まじあの眉なし腹立つ」


後ろの方から感じる決闘者とは違う殺気に背筋が寒くなったユニコーンののこり二人だった。



前へ | 次へ
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -