「雛乃!セックスしようぜ!」
事の発端はこの一言。
珍しく部活の無い休日の昼下がり、佐田土佐丸と雛乃金輔は勉強会を開いていた。
新雲学園サッカー部に所属するにあたりレギュラーになる条件が二つ存在する。一つはサッカーの実力や才能、そしてもう一つは文武両道という事で勉学にも同じように力を入れる…という内容だった。
「…何馬鹿なこと言ってるんですか。そんな事考えてる暇があったら手を動かしなさい。只でさえ貴方はいつも平均点に達するか達しないかのギリギリなラインなのに…、そんなことではレギュラー落とされますよ。」
「なんだよスルーされたかと思ったら説教かよ!恋人であるこのオレさまが真面目に誘ってんのにさー!」
「佐田うるさい。」
実際、佐田と雛乃は恋人同士だがまだ一線は越えていない。佐田が誘っても雛乃が頑なに嫌がるからである。いつもなら暫く無視し続ければ大人しくなるのだが、今回は違った。
「雛乃ー!セックス!セックスしようぜー!なー?」
「あぁもう鬱陶しい…やっぱり貴方と勉強会なんてするんじゃなかった…」
「うー、セックスしてくれないんだったら勉強もしない!あーあ、雛乃のせいでレギュラー落ちかぁ…」
「なっ…!?」
佐田の発言に雛乃は思わず目を丸くして勉強していた手を止めてしまう。生真面目そうに見えるが雛乃はわりと面倒臭がりで、責任を負わされることを何よりも嫌う。佐田はそれを知っていてわざと言ったのである。
「あー、もう!わかりましたよ!ただし条件があります」
「よっしゃ!条件ってなんだ?」
「それは…―――」
* * *
「んっ…はぁ、んくっ…」
「うわ…雛乃、すっげーエロい…」
佐田がベッドの縁に腰掛けてズボンの前を寛げ、その足の間で雛乃が膝立ちになって半勃ちの佐田自身を必死に舐めている。佐田の言葉に恥ずかしくなった雛乃はキッと佐田を睨み付けるがこんな状況では迫力も無く、寧ろ扇情的な表情に佐田自身はまた一段階成長した。しかし、まだ絶頂の兆しは無い。
「ンンッ…、このっ、遅漏がっ…!」
「っ、言うじゃねーか…」
佐田は雛乃の髪を掴んで自身を喉奥まで咥え込ませるとそのまま腰を打ち付け始めた。
「やっ、ちょっ…待っ…、ンッ、あっ、んぐっ…」
「ヘッ、お前が下手だっただけじゃねーのか?…ほらっ」
容赦無く口腔を犯され、雛乃は瞳に生理的な涙を溜めて堪える。一人でするより何倍も気持ちのいい行為に佐田は完全に酔っていた。絶頂が近付くに連れ動きも段々速くなっていく。
「くっ…、そろそろ出る、から…ちゃんと飲め、よっ…!」
「ンッ…ン゙ンンーッ!!…ぷはっ、けふっ、はぁ、はっ…う、うえぇ…まずっ……」
佐田自身が最深を貫いた瞬間雛乃の喉が締まり、その刺激で佐田は漸く絶頂を迎えた。粘ついた熱い液体が喉に直接注がれるのを感じて雛乃は堪らず噎せ返った。喉奥に貼り付く液体の苦さに涙目になりつつ息を整えていると、突然身体が浮いて次の瞬間には背中が柔らかい地面に着いていた。それが佐田によってベッドの上に押し倒されたと気付くのには少々時間が掛かった。
「…全部飲めなかったからお仕置きだな」
「なっ…、ちょっと、佐田っ…」
息を乱し獲物を狙う猛獣のような目をしている佐田は完全にスイッチが入っているようだった。今度は佐田が雛乃のズボンに手をかける。これには流石の雛乃も慌てずにはいられなかった。必死にズボンを手で押さえる。
「ほら、手離せよっ…」
「いやっ、やめてっ…やめ、っ……いい加減にしろ!!」
「ッ!!?……〜〜〜〜!!!!」
しつこくズボンを下げようとしてくる佐田にとうとう苛立ちが頂点まで達し、先程まで自分の口内にあったそれ目掛けて脚を思い切り振り上げる。突然男の急所を容赦無く蹴り上げられたことで、佐田は声にならない声を上げて蹲った。
「約束守れない奴は嫌いです!今回はフェラだけって条件だったでしょう!?調子に乗るな!!」
今度は佐田が涙を流す番だった。痛みで未だ声が出ない中、佐田は雛乃の言葉にただ頷くことしかできなかったのであった。
再起不能な佐田を尻目に雛乃は乱れた服を整えると何事も無かったかのように再び机に向かい勉強を開始する。
その後漸く声を出せる程度には復活した佐田が終始雛乃に謝り続けたのだが、佐田の言葉など聞こえてすらいないようにその日は一言も口を利いてもらえなかったとか。
リサイクル作品なのでタイトルと微妙にずれててすみません(^_^;)
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