*6月/相合い傘(蘭拓)





蘭「あれっ、雨降ってる」
拓「梅雨入りしたからな。午後から雨だって天気予報で言ってただろ」
蘭「えっ、マジ?うわー俺傘持ってねー…」
拓「………」
蘭「…ねぇ、神童…」
拓「……なんだ」
蘭「傘…貸して?」
拓「だが断る」
蘭「即答だな」
拓「持ってこない霧野が悪い」
蘭「えーいいじゃんー神童のケチー泣き虫ー」
拓「泣き虫関係無いだろ」
蘭「どうせ神童のことだから、置き傘しすぎて溜まってんだろ」
拓「生憎1本しか持ってない」
蘭「なら相合い傘すればいいじゃん」
拓「なっ…、この歳になってそんなこと…」
蘭「あーもーっ!じれったいなぁ!」
拓「あっ、こら!いつの間に俺の傘っ…」
蘭「ふふん、返してほしければ俺の隣入れよ。濡れて帰りたいのか?」
拓「っ……うっ…、うぅ…」
蘭「あぁっ、もう…いちいち泣くなって。ほら、帰るぞ」
拓「でもっ…、恥ず…かしい…っく、うぇっ…」
蘭「はぁ…、ったく、お前は神経質になりすぎなんだよ」
拓「……っう、…ぐすっ…」
蘭「今俺らが相合い傘してたって、周りは俺と神童が幼馴染みだって知ってんだから…変な誤解はされないだろ」
拓「あ……」
蘭「だからさ、ほら、帰ろう?」
拓「……うん、」
蘭「よし、いい子」












蘭「(本当は恋人として相合い傘したいんだけどな…。気付けよ、馬鹿たっくん…)」














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