※ちょっと電波










「ねぇ、王様」

いきなり発せられた照美の言葉に読んでいた文庫本から顔を上げ、辺りを数回見渡してから、あぁ俺のことか、と一人納得したように小さく頷いた。
そんな俺に構わず照美は続ける。

「人間の持つ言葉というものは、この上無く不便だよね」

余程怪訝そうな顔をしていたのだろう。俺が聞き返すよりも早く苦笑いを浮かべた照美が口を開く。

「だってさ、どんなに好きでも『大好き』とか『愛してる』という単語でしか表現出来ないんだよ。これに『とても』が付いたとしたって同じ。それ以上の表現はできない」

何をいきなり、と言おうとして言葉を飲み込んだ。此方を真っ直ぐに見つめてくる照美の表情は、真剣そのものだった。
俺は黙って話を聞くことにした。

「言葉で表現出来ないなら態度で示せって君達はよく言うけど、実際それにも限度があるんだよ」

「つまり何が言いたい」

思わず口を出してしまったが待ってましたと言わんばかりに瞳を輝かせる照美を見て幾分か安心する。

「人間の言葉を借りるのは癪だが、僕は君の事が好きなんだ。この世の、宇宙の何よりも。それこそ、言葉では表現できないくらいに。ねぇ、どうしたら僕のこの想いが1ミリも変わらず君に伝わるの?」

「…もう充分だ」


そもそも、人間と神が愛し合うなどあってはならないことなのかもしれない。
だからこそ俺はこいつを、この神様を一生かけて守っていくと誓った。
































意味わからなくてごめんなさい
私にもわかりません




back
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -