慰めて



(幕末)




俺が元気なかったり怒られた時慰めに来てくれんのはいつもあいつ。俺の部屋に来て貰ったお菓子やなんやら持って元気づけてくれんだ。
そんな俺は今悩み事がある。

俺はある病気になった――――


「平助君・・・・」

「・・・・・・・・千鶴」

夜の縁側。月を眺めて柱に寄りかかる俺を探しに来て千鶴は隣に座った。

「・・・・・・松本良順先生に見てもらおう?」

「俺の知り合いがさ・・・昔おんなじ病気にかかって苦しんでたんだよ・・・」

「薬貰おう?昔、父様の患者さんで同じ病気の人が来てね。」

「治る保証なんてねぇじゃんか・・・・」

「治そうとしなきゃ治るものも治らないよ」

「生活習慣が悪かったんかなぁ―」

「・・・・・・それは」

「俺の病気が治んなかったらさ、千鶴・・・誰にもこの事言わずに黙っといてくれよ。墓場まで持っていくから・・・・」

「平助君・・・・そんな・・・そんな哀しい事言わないで、治せるよ!」

「だって!さ・・・人に感染するんだぜ!?・・・・っ、みんな俺を遠ざけるに決まってるだろっ・・・!」

「・・・・・・・・私は遠ざけない、側にいるよ。移ってもいい」

「千鶴にまで同じ苦しみは味わせねぇよ!!」

「平気だよ。移っても。だから・・・頑張って治そう・・・・?」

「千鶴・・・・っおう!!」





「っお!居た居た。平助〜これ昼間松本良順先生から届いた文預かっておいたぜ〜あとほら!水虫の薬!」

「っな!なんで左之さんがその事知ってんだよ!内緒にしといたのにっ・・・!」

「松本先生の文と一緒に水虫の薬入ってた。ぷぷっお前水虫かよーダッセーな!移るから風呂は最後に入れよー」

「ううううっせーよ!左之さん笑うなよ!!」

「ごっ、ごめんね平助君っ、平助君なかなかお医者様の所行かないから私が土方さんに頼んで松本良順先生に水虫に効く良い薬を送ってくださるようお願いしたのっ」

「お前水虫ならさっさと医者行けよなー」

「前にしんぱっつぁんが水虫になった時みんなに笑われて移るからって避難されてたじゃねーか!!言えっかあああ!!!」

「平助だっておんなじ様にコケにしてただろ。んで、風呂も新八一番最後に入らせてたのはお前じゃんかよ」

「そうだけどさ・・・・・」

「ま、頑張って治せ!新八は一年ぐらいかかったがな」

「長げえよーーーー!!!」

「もう平助君!お薬貰ったんだから永倉さん見習って治そう!」

「・・・・・・はい」


その後、俺の水虫は千鶴の献身的な介護のおかげで半年程で完治した。










私のお父さんは昔、足の皮膚水虫でようやく治りましたが今は爪水虫になりました。お母さんも爪水虫です。姉も水虫です。



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