明日もがんばろう
SSL卒業後社会人設定
“まぁまだ若いからしょうがないか“
“今年の新人はだめねー“
“そんなのも知らないの?“
“早くしなさいトロいわねー“
“学生時代とは違うんだよ“
会社からの帰り道、今日上司に言われた事を思い出しながらおぼつかない足取りで家路を辿る。
はじめての一人暮らし
はじめての就職
はじめての上下関係
はじめての仕事
はじめての社会
社会に出て自分がいかにちっぽけで無力なんだと知らされた。
大学や高校時代なんかとは違う人間関係は自分が思っていたよりも難しく、人間性だけでは付き合えない世界なのだと悟った。
自分と他人の仕事の地位や技量を理解した上で作られていく社会での人との関わり。
つい、無邪気で楽しかった自分の高校時代の思い出を頭に浮かべる。
あの頃は自分の好きな事や価値観だけで友達や回りとの毎日を歩んでいた。幸せで楽しくてそんな日常が永遠に続くような気がしていた。
「ハァ・・・・」
『とりあえず今日はもう帰ったらお風呂に入ってすぐ寝よう。』
小さな5階建てのアパートが千鶴の家。鍵を開けあまり綺麗とは言えない部屋の中灯りを付ける。そんな時携帯のバイブが鳴った。
ヴーヴーヴー
『メール・・・・あっ平助君から!』
―――――――――
4/20 20:42
Frm 平助君
Sb:お疲れ!
千鶴久しぶり^□^
俺今仕事終わったんだ!
元気してるか?
俺は上司に家庭の愚痴ばっか聞かされて毎日参ってるよ!(泣)
いい人なんだけどさ…
来週土曜に左之さんと土方先生の奢りで千鶴の就職祝いに飯連れて行ってくれんだって!
メンバーは↑の二人の他にしんぱっつぁんと総司と一君と山崎くんに俺!
都合悪かったらメールしてな!^^みんな会いたがってるから(笑)
そんじゃ、来週までお互い頑張ろうぜ!
またな〜(^∀^)ノシ
――――――――
幼なじみの明るいメールは今の自分にはとても温かく笑顔になった。
自分には変わらない友達や先輩、先生がいる。そこを自分の居場所にしてしまったら成長は出来ないけど帰る場所ならある。
土曜日には何を着て行こう
何を話そうかな
社会人の先輩の先輩方や先生達に何かアドバイスを貰おう
メールの返事を打ちながらする楽しみなみんなとの同窓会。
明日もがんばろう
ほんとに・・・学生時代の友達ってなにか特別ですよね。
現学生のみなさんめいいっぱい楽しんでね!
あと千鶴ちゃんはすぐこの飲み会メンバーの嫁に行っちゃうから大丈夫!