一万打記念 | ナノ

この人も変態です(薫編)


『兄の家庭訪問』





ゴソゴソ・・・・・



こんばんは俺は薫だ。千鶴の双子の兄の薫だ。大切だから二回言うな。
俺は今何してるかと言うと、千鶴の部屋に忍び込んでいる。ちなみに時間は午前2:00を回ったとこだ。
俺の可愛い妹千鶴は俺の生き別れた双子の妹。千鶴に俺の記憶はなくて千鶴は俺がどんなに辛い目にあったかなんて知らずにぬくぬく育った憎い奴だ。
でも俺の可愛い妹である事は変わりなく憎しみながらも俺は千鶴が可愛くて堪らない・・・
千鶴とはこの間顔を合わした。向こうは当然何も感じなかったみたいだ・・・千鶴が憎くて憎くて憎くてしょうがないけど千鶴を愛している。
でも俺には計画があるからまだ千鶴にはあまり会えない・・・
だから今日はこうしてこっそりと男の格好で屯所に忍び込み千鶴の部屋に来た。

「すー・・・ すー・・・」

寝てる寝てる

千鶴は鬼の子だと言うのに昔から少し鈍感だったからな・・・あまり気配を感知するのは得意ではない。


「すー・・・ すー・・・ すーー・・・んン〜」

「・・・・・・・・・・」


にしても俺の千鶴は可愛いな・・・
俺は千鶴の額に手を触れ撫でる。起こさないようにそうっとそうっと・・・

「ふ・・・・――すー・・・」

俺に似てやっぱり千鶴は可愛い。雪のような白い肌。長い睫毛。花の蕾のような薄紅色の唇。ゆったりと散らばる黒く艶やかな髪の毛。
うん。美少女だ。
ああ可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い・・・

俺は千鶴の可愛さを再認識し千鶴の布団に潜り込む。

ごそごそ・・・・

「ふう・・・」

一緒に寝るなんて何年振りだろう千鶴・・・・
幼い頃の記憶がよみがえる

ペタペタ・・・

千鶴を触ってみる。千鶴は昔と変わらず幼児体型だった。
胸は・・・あぁ小さいんだな。可哀想にな・・・そこだけは同情してやるよ。
一緒に暮らせるようになったらお兄ちゃんが毎日揉んであげるからな!


こうしてると千鶴にもっともっと触れたくなる・・・・
よし触るか。千鶴を抱きしめたくなりまた起こさないように抱きしめる。

良い匂いだ・・・ちょっとだけおぼろげだけど・・・母様を思い出す。

なでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなで

そういえば・・・・南蛮の奴らは家族とかに愛情として口付けするって聞いた事があるな・・・
よし!するか。
愛しいたった一人の妹だ。ほっぺだなんて言わずに口にしよう。

ぶちゅーーーーうぅぅ・・・・


「!ん"う"ぅぅぅ〜〜ーー・・・・」

あ、まずい。千鶴が起きそうだ。
俺は名残惜しいが唇を離した。しばらく様子をうかがっていたが千鶴は起きる事はなくそのまま眠りについた。

「すー・・・・・」

『こいつ鈍いな』

まぁ都合がいいか。あまり長居するとまずいからな。名残惜しいがもう行かなければ・・・
最後にまじないをしておこう。俺は千鶴の耳元に口を近づける。

「千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はお兄ちゃんが大好き千鶴はブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ」

よしこれで千鶴も俺の事を思い出すにちがいない。今夜はいい夢みれるぞ
そろそろおいとましよう。
またな千鶴。


俺は屯所を後にしてこの先の闇の中の未来に向けて歩いていった。


―――――
次の日


「おはようございます沖田さん・・・」

「おはよう千鶴ちゃんどうしたの?クマが出来てるよ」

「昨日なんだか、悪い夢を見て・・・凄く気持ち悪い夢でした。」

「ふ〜ん?今日はいい夢見れるといいね」

「はい・・・」







愛情に満ちあふれた心には、悲しみもまた多いものである。

「小さな英雄」より
(ドストエフスキー)



『兄の家庭訪問』


END


という訳で、トリは兄様でした。薫は陰湿なイメージなので、気付かないうちに変態されてた的な・・・ン?どういう意味だ?
シメにビシッと兄妹の名言集はないかな〜と「兄妹 名言集」で検索し探しましたが宇宙兄弟の名言集ばっか出てきたんで「ドストエフスキー」で検索したら薫千っぽい名言が出てきたので使わせて頂きました。ドストエフスキーさん有り難う!
これで『一万打記念企画』は終わります。このページはいずれ整理して別部屋に移しますので!変態シリーズに付き合って下さった方々有り難う御座いました\(^O^)/


今回お題サイト様からお題はお借りしていません。


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