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彼は変態でした(原田編)


『男のロマンについて研究しているだけだ』




ある日のことでした――

「原田さん!失礼しますお洗濯を―――っ」

襖を開けたら原田さんがなにやら書物を読んでいた。

「ん?千鶴かぁ」

「何を読んでいたんですか?」

私は後にこれほど後悔する質問はなかったなと思う・・・・


「春画だ」

「しゅんが?」

はじめて聞いた言葉だった。見た事もない。

「ちょっとだけ見せてもらっていいですか?」

「おお良いぜ見ろ見ろ!!」

原田さんから『春画』と呼ばれる本を受け取り表紙をめくった。すると裸の男女がか、絡み合っているのが目に入った。

「!?っきゃ、きゃあああああああああああ!!!!」

「はははっびっくりしたか?千鶴〜それは男女のそういった行為の画集だよ。」

「そそそういった!?」

そういった行為・・・・
私も医師の娘だし全く無知という訳ではないが、だからといって詳しいわけではない。
ふわ〜っとしたイメージしかなかったしあまり想像した事もない・・・
というか原田さんが平然とした顔で女の私相手にその手の本を見せてきた事が驚きだった。

「それなら見せないで良かったです!」

「無知のまま千鶴が大人になったら大変な事になるぜ?俺が色々教えてやるよ」

「結構ですっ!冗談はやめて下さい!!」

「まぁまぁ遠慮すんなよ千鶴♪」

原田さんが私にずりずりと座りながら近づいてくる。私は逃げようとするけども壁に追いやられてしまった。

「ひぃぃぃぃぃ〜〜〜」

原田さんは優しくて頼りになる常識人だと思ってたのにっ・・・

「千鶴・・・・・」

ごそごそ・・・

原田さんに見つめられてる
ちょっとドキドキしてきちゃうよずるい・・・やっぱり格好いい
って、あれ?
ごそごそって何の音?

「千鶴。これが俺の息子だ!」

甘いムードなんて存在しなく、見せられたのは原田さんの下帯を外した部位。

「ぎぃやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ――――――(泣)」

「うわっ!なんだよ驚くだろ。千鶴そんなでっかい声出せんだな〜」


見間違いかと思ったけど違った。
ほんとにこの人は・・・・・
言う事はそれだけですか!?
女の子相手にそんなモノ見せ付けてくるなんて!
捕まればいいのにっ!!
土方さんに言ってやるぅ
ううう・・・汚された気分

「見たくないです!しまって下さい!」

「怒ってんのか?怒った顔も可愛いな・・・・」

「そんなモノ出しながら口説かれてもときめきませんから!早くしまって!!」

「まあまあ。せっかくの機会だ。じっくり観察しとけ!」

「イヤァァァァ」

「あと出来れば千鶴のも触らせてくれ」

「へ?ってひゃわわわあ!」

原田さんが袴越しに私を触ってきた。

「やだやだやだやだ!うわあああああん!」

「大丈夫だ!俺にまかせろ☆優しくしてやんよ」

「今の原田さんは格好よくないです!気持ち悪いです!止めてください!」

「いいか?千鶴。この春画に描かれてる絵は男の浪漫なんだよ。協力してくれ」

「協力しませんーーーーーーーーーーー!!!!」


無駄な抵抗でした。大人の魅力たっぷりな原田さんは甘く優しく私を溶かしていつの間にか身も心も彼に翻弄されていた。
抜け出せなくなってしまいました・・・・・


『男のロマンについて研究しているだけだ』







左之さんが一番変態になったかも。堂々とした変態それが左之さん。
ドン引きした方居ましたら申し訳ございませんでした!
次回は風間さん!


お題は「確かに恋だった」様から


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